パウエル米連邦準備制度理事会（FRB）議長の最近の発言が9月の利下げ観測を後押しし、ドルは火曜日も5週間ぶりの安値近辺で推移した。パウエル議長は7月下旬のFRB理事会前最後の公式コメントで、第2四半期の米インフレ率が中央銀行の目標値付近で安定するとの確信を強めたと指摘した。
パウエル議長は月曜日、ワシントンのエコノミック・クラブで講演し、最近の3つのインフレ率の平均が有望であることを強調した。このため、CMEのFedWatchツールによれば、市場は年内68ベーシス・ポイントの利下げを織り込んでおり、9月の利下げが完全に予想されている。
米国通貨を主要6通貨バスケットと比較するドル指数は104.3と、月曜日につけた1ヵ月ぶりの底値104に接近した。ユーロは1.0893ドルと小幅下落、英ポンドは1.2967ドルで取引された。
市場アナリストは、利下げの可能性を確認するためのより多くのデータを待っているため、慎重であることを示唆している。サクソの担当者は、FRBは依然としてデータに依存していると指摘。今後発表される6月の米小売売上高は前月比0.3％減と予想されている。
日本円は対ドルで1ヶ月ぶりの高値をつけた後、取引開始直後は円安に振れた。直近では1ドル158.54円で取引された。日銀のデータでは、円相場を支えるために最大3兆5,700億円の介入を行う可能性が示唆されている。
暗号通貨は上昇し、ビットコインは65,000ドルの大台に迫り、イーサは3,466ドルと2週間ぶりの高値をつけた。デジタル通貨の上昇は、前大統領暗殺未遂事件を受けてドナルド・トランプ氏の再選の可能性が高まったことが一因となっている。トランプ氏は以前、政策の具体性はないものの、暗号通貨への支持を表明している。
他の通貨の動きでは、豪ドルは0.16%下落の0.6749ドルと、先週つけた6ヶ月ぶりの高値から後退し、ニュージーランドドルは0.17%下落の0.6064ドルと、2週間ぶりの安値をつけた。
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