[東京 16日 ロイター] - ドル/円 JPY= ユーロ/ド ル EUR= ユーロ/円 EURJPY= 正午現在 118.61/63 1.1413/17 135.38/42 午前9時現在 118.59/61 1.1396/00 135.16/20 NY午後5時 118.72/79 1.1387/92 135.43/47
正午のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル安/円高 の118円半ばだった。仲値にかけて実需筋の売り買いが交錯したが、通過後はユーロ圏 財務相会合への不透明感から上値が重くなった。朝方発表された2014年10─12月 期国内総生産(GDP)への反応はおおむね限定的だった。
内閣府が午前8時50分に発表した10─12月期実質GDP1次速報は前期比プラ ス0.6%、年率換算プラス2.2%だった。これを受け、ドル/円は118.74円付 近からいったん118.53円まで下落した。ただ、その後は持ち直し、仲値にかけて1 18.60─70円台でもみ合った。
仲値通過後、ドル/円は徐々に頭が重くなった。市場では「ユーロ圏財務相会合に対 する不透明感もあり、上値は伸ばしづらい」(邦銀)との声が聞かれた。
<日銀総裁会見を見極めへ>
GDPは予想を下回る内容となったが、18日の黒田東彦日銀総裁の会見を見極めた いとする参加者が多く、下押しは限定的だったという。
IG証券のマーケット・アナリスト、石川順一氏は「原油価格は底打ち感を強めなが らも低下基調が続いている。今回、黒田総裁が追加緩和に否定的な見解を示した場合、1 0月の追加緩和の説明と整合性がとれているのかという話になる」と話す。その上で「E CB、カナダ中銀、オーストラリア準備銀行(RBA)など各中銀が緩和政策に舵を切る 中、黒田日銀の姿勢にブレを感じれば、追加緩和期待に支えられた円安トレンドが変化す る可能性がある」と指摘する。
<ユーロ圏財務相会合に注目>
きょうはプレジデンツデーの休日となる米国で株式市場と債券市場が休場。ギリシャ の債務問題を協議するユーロ圏財務相会合が注目されている。
ギリシャのチプラス首相は15日、ユーロ圏関係国との交渉での合意成立に自信を示 した一方、厳しい緊縮策を受け入れないとした従来の姿勢を崩していない。支援国側との 主張に隔たりもあり、継続協議となる可能性を指摘する向きもある。
朝方の市場では「ギリシャの支援協議が好転すれば、ユーロ/円の上昇やリスク選好 的な株高で119円乗せもありそうだ。逆に難航すれば、118円前半に下落する可能性 もある」(国内金融機関)との声が出ていた。
(杉山健太郎)