ドル/円
午後3時現在 85.54/55 1.3283/87 113.60/67
正午現在 85.41/47 1.3279/81 113.43/48
午前9時現在 85.35/36 1.3282/86 113.36/40
NY17時現在 85.48/53 1.3282/88 113.57/63
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[東京 9日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点
とほぼ変わらずの85円半ば。前週末海外市場で8カ月ぶりの85円割れに一時迫ったド
ルは85円半ばで一進一退となり、一段の円高進行には歯止めがかかった。しかし、市場
では依然としてドル安地合いを見込む声が大勢で、今週中にドルが85円を割り込む可能
性を指摘する声が複数出ている。
東京市場のドルは85円前半から半ばで一進一退。早朝からの値幅は上下26銭と狭い
レンジ取引が続いた。東京市場は円高進行にもかかわらず、今週の米連邦公開市場委員会
(FOMC)などを控えて「それほど積極的な取引がない」(都銀)状況だったという。
一部の海外勢や国内企業が、今週から夏季休暇に入り始めたことが取引減少の一因とする
声もあった。ユーロも113円前半から半ばの上下26銭でもみあいとなった。
前週末の海外市場では、予想を下回る7月米雇用統計を受けてドルが大きく下落。ドル
/円は一時85.02円まで、発表前の水準から1円近く下落した。しかし、指標の内容
が「米景気は悪いが、二番底が目の前に迫ったというほどでもない」(別の都銀)との見
方から、85円前半では短期筋やオプションに絡んだ買いが活発化したという。
市場ではドル安見通しが依然として大勢だが、前週6日の東京市場でも下値では輸入企
業などの買いが根強かったため、ドル/円は「下値の買いはそれなりに意識せざるを得な
い」(同)との声が出ている。
<中国の円債投資>
財務省が朝方発表したデータによると、中国による6月の対内証券投資(株式・中長期
債・短期債)は合計4567億円の買い越しと、5月の7352億円から買い越し幅が縮
小した。
内訳は、短期債が5080億円の買い越し(5月は6948億円の買い越し)、中長
期債が516億円の売り越し(5月は404億円の買い越し)、株式が3億円の買い越し
(5月はゼロ)となった。
市場では、5月に中国が円債を大幅に買い越したことについて「欧州財政危機を受け
た一過性のもの。買いの中心が短期債なので、中長期をにらんだ分散投資とは言えない」
(外銀)との声があった。
<7月カナダ雇用統計は予想外の減少、円高圧力強める一因に>
カナダ統計局が6日に発表した雇用統計によると、7月の雇用者数は9300人の減少
と事前予想の1万5000人増を大きく下回り、今年初めての減少を記録した。失業率も
8.0%と予想の7.9%を上回ったことでことで、発表後の取引ではカナダドルが急落。
その後、米国で発表された雇用統計が予想を下回ってドル売り/ユーロ買いが進んだこと
もあり、ユーロ/カナダドル
カナダドル後半へ300ポイント超上昇。7月につけた3カ月ぶりユーロ高/カナダドル
安水準に迫った。市場では「数少ない買い通貨候補だったカナダドルが買われづらくなる
ことで、今後のドル安局面で円に買いがさらに集中しやすくなる可能性が出てきた」(邦
銀)との声があった。
カナダドルは前週末海外の取引で対米ドルでも下落。ドル/カナダドル
1.03カナダドル前半まで150ポイント超上昇して、1週間ぶりドル高/カナダドル
安水準をつけた。ドル/カナダドルは前週5日に3カ月ぶりドル安/カナダドル高水準を
更新していた。カナダドル/円
けた。
(ロイター 基太村真司記者)