日経平均<.N225> 日経平均先物12月限<0#2JNI:>
終値 10168.52 +180.47 終値 10160 +160
寄り付き 10151.15 寄り付き 10190
安値/高値 10143.08─10187.59 安値/高値 10140─10200
出来高(万株) 185696 出来高(単位) 56863
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[東京 2日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は大幅続伸となった。米経済指標
の改善やユーロ圏の混乱が安定化に向かうとの観測を受けて前日の欧米株が急伸したこと
を好感、日本株にも幅広い銘柄に買いが入った。外為市場でドル/円が84円台と円安方
向に戻したことも追い風になった。上値では国内勢による持ち合い解消売りが出ているが
、一方で日本株の出遅れに注目した海外勢の買い意欲も強く、終日堅調を維持した。終値
は6月21日(1万0238円01銭)以来、約5カ月半ぶりの高値水準だった。
東証1部騰落数は値上がり1294銘柄に対し値下がり243銘柄、変わらずが121
銘柄。東証1部の売買代金は1兆3746億円。
日経平均は終値で3日ぶりに1万円台の大台を回復した。背景には世界的な景気回復へ
の期待感がある。米国では1日に発表された11月のADP(オートマチック・データ・
プロセッシング)全米雇用報告で、民間部門雇用者数が事前の予想を上回り、前月比で3
年ぶりの大幅な増加となった。また、中国やドイツをはじめ、各国で11月の製造業購買
担当者景気指数(PMI)が前月から上昇している。
国内では財務省が朝方発表した2010年7─9月期の法人企業統計で、設備投資額(
ソフトウエアを含む)が全産業で前年比5.0%増となり、2007年1─3月以来、1
4期ぶりの増加となった。「世界景気の回復軌道がみえてきたという安心感が市場に広が
った」(銀行系証券情報担当者)という。
市場関係者によると、欧州の短期筋による買いのほか、欧州年金や中東勢の買いなどが
観測されている。上値では国内勢による持ち合い解消売りも出ているが、売りを吸収しな
がら底堅い値動きとなった。「日本株に対する海外勢の見方が変わり、資金流入が継続し
ているようだ」(証券ジャパン調査情報部長の大谷正之氏)との声もある。
「長期移動平均線が右肩上がりに転じており、押し目を買うというシグナルに変わって
きた。景気回復の広がりに伴いマインドも改善している」(日興コーディアル証券・エク
イティ部部長の西広市氏)として、株式市場には先高期待が強くなっている。
ただ、日経平均は取引時間中の値幅が上下44円に過ぎない。高寄りした後は、こう着
状態が長く続いた。「外部要因に依存している相場だ」との見方も出ていた。
個別銘柄では、セガサミーホールディングス<6460.T>が連日の年初来高値更新。前日に
発行済み株式総数の5.26%に相当する1400万株、取得総額250億円を上限とす
る自社株取得を決議したと発表したことで、当面の需給改善につながると期待されている
。取得期間は12月2日から2011年6月30日まで。また発行済み株式総数の6.0
%に当たる1400万株の自己株式を消却すると発表したことも再放出による需給悪化懸
念を後退させている。消却予定日は12月10日。
東建コーポレーション<1766.T>は後場一段高。2日前引け後に発表した2011年4月
期業績予想の上方修正を好感した。連結営業利益は44億3500万円から64億350
0万円、連結当期利益は27億4400万円から43億0600万円に増額した。コスト
ダウン効果による建設事業での完成工事総利益率の向上や入居率改善に伴う利益率の向上
などが寄与する。
(ロイター日本語ニュース 河口浩一記者)