日経平均<.N225> 日経平均先物6月限<0#2JNI:>
終値 9607.08 -13.74 終値 9620 -10
寄り付き 9612.87 寄り付き 9620
安値/高値 9600.48─9670.92 安値/高値 9600─9670
出来高(万株) 168303 出来高(単位) 26084
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[東京 20日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は小幅続落となった。手掛かり
材料に欠けるなかで朝方は小幅安となったが、個別の好業績株や割安株に買いが入り底堅
く推移した。出遅れていた国内勢の押し目買いが観測されたほか、先物買いも指摘された。
ただ外部要因に不透明感が増しており、上値を買う投資家が不在のなか、週末を意識した
手じまい売りに上値を押さえられた。商いも限定され、日経平均は前日終値を挟んで方向
感に乏しい展開となった。
東証1部騰落数は値上がり567銘柄に対し値下がり895銘柄、変わらずが191銘
柄。東証1部の売買代金は1兆1242億円。
海外要因に手掛かりが乏しい中で、朝方の東京市場は売りが先行。日経平均は小幅安で
寄り付いたが、すぐにプラスに転じるなど方向感に乏しい展開となった。市場では「海外
勢の買いは減少しているものの、個別の好業績株や割安株に買いが入り底堅くなっている」
(大手証券)との声が聞かれ、日経平均は小幅高でもみあった。出遅れていた金融法人や
投信など国内運用資金の一部が押し目買いに動いているとの指摘があったほか、先物買い
も観測されたという。
ただ後場に入ると週末を前にしたポジション調整や手じまいの売りが重しとなり日経平
均は下げに転じた。いちよし投資顧問・運用部長の秋野充成氏は「電力株の下げが続くな
ど地合いの悪さが重しとなっている。QE2終了が懸念されるうえ、米経済に不透明感が
増しており、上値を買う投資主体がいない。国内企業業績も出そろい手掛かり材料に乏し
い」と指摘していた。商いも低水準にとどまり、日経平均は前日終値近辺での小動きに終
始した。
日銀は19─20日に開いた金融政策決定会合で政策金利である無担保コール翌日物金
利の誘導目標を0─0.1%程度に据え置くことを全員一致で決定した。資産買い入れ基
金増額による追加緩和提案はなかった。一部で基金増額への期待感がみられたが、マーケ
ットへの影響は限定された。
市場では「日銀の金融緩和はしばらく続くとみられているが、米景気が減速し、米金融
緩和観測が強まるような局面ではドル安・円高に振れる可能性もある。同時にリスク回避
の動きが強まるかもしれないので警戒が必要だ」(大和証券・投資情報部部長の高橋和宏
氏)との声が聞かれた。
個別銘柄では東京電力<9501.T>が反発した。20日付の日本経済新聞朝刊で、東電が
2011年3月期連結決算で約1兆円の最終赤字を計上する見通しになったと報じられ、
朝方には売りが先行したが、引け後の決算発表を前に買い戻しが入ったという。他の電力
株も前場に年初来安値を更新していたが、東電株価のプラス転換などを背景に下げ渋った。
(ロイターニュース 杉山容俊)