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東京外為市場・午後3時=ドル102円後半、弱含みのポンドに反転上昇の見方

発行済 2014-08-20 10:18
東京外為市場・午後3時=ドル102円後半、弱含みのポンドに反転上昇の見方
DE10YT=RR
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[東京 19日 ロイター] -    
         ドル/円 JPY=   ユーロ/ドル EUR=   ユーロ/円 EURJPY=
 午後3時   102.60/62  1.3354/58  137.02/06
 正午現在   102.61/63  1.3355/59  137.04/08
 午前9時現在 102.62/64  1.3358/62  137.09/13
 NY午後5時 102.56/59  1.3361/66  137.05/09

午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の102円後半
。株高や投資家のフローに下値は支えられたものの、21日から始まる米ジャクソンホー
ルでの経済シンポジウムで米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が金融政策運営に
ついて慎重な姿勢を示すとの思惑が広がり、ドルの上値を追う動きは低迷した。目先では
英米で消費者物価指数(CPI)の発表予定があり、弱含んで推移しているポンドが反転
上昇する可能性を指摘する声も出ていた。

ドルは朝方の安値102.56円から、仲値にかけて102.65円まで強含んだ。
株高に加え、資本投資家のドル買いも散見されたことが、ドルの支援要因になったという
。ただ、8月21―23日の日程でワイオミング州ジャクソンホールで開催される経済シ
ンポジウムで、FRBのイエレン議長が慎重な姿勢を示すとの思惑が徐々に広がっており
、「短期筋の間でもドルの上値を追う動きは見られない」(外銀)という。

きょうは英米で7月CPIの発表がある。メリルリンチ日本証券の山田修輔チーフF
Xストラテジストはポンドに関して「短期的には反転リスクが高い」と指摘する。ポンド
は弱含みで推移してきたが、フローを見ると足元で買い戻しが入りつつあり、「売りが一
巡した可能性がある」(山田氏)という。このため、英米のCPIでは「ポンドにポジテ
ィブ、またはドルにネガティブなサプライズがあれば、ポンド/ドル相場は振れやすい」
(山田氏)とみている。
山田氏は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録やイエレン議長の発言に市場
の関心が向かっていることから、米CPIに「よほど大きなサプライズがなければ、ドル
/円への影響は限定的ではないか」とみている。

<ジャクソンホールでFRBは慎重スタンス表明か>

今年のジャクソンホールでの経済シンポジウムのテーマは「労働市場のダイナミクス
を再評価する」であり、労働市場の構造変化と、その背景や今後の姿について多くの角度
から議論が行われる予定だ。
市場では当初、「演題からして、イエレン議長が(基調講演で)ダイナミックな金融
政策運営に前向きなコメントをすると期待されていた」(エコノミスト)という。

しかし、フィッシャー副議長が11日、「これまでの米国と世界の景気回復は期待外
れ」と述べた上で、潜在成長率の永久的な下方シフトを示唆する可能性があるとの見方を
示したあたりから、市場の期待も変化してきた。
「今回のシンポジウムでは、イエレン氏は慎重なスタンスを出してくるのではないか
」(同)との見方が足元では広がっている。

FRBとイングランド銀行(BOE)はいずれも、失業率が一定の水準に下がるまで
事実上ゼロ金利を維持すると約束していた。しかし、両国の失業率がエコノミスト予想よ
り急速に低下してしまったため、このフォワードガイダンスが形骸化した。
最近のイエレン議長は、労働市場のスラックが大きいという表現方法を使い、失業率
という指標で測るより、実際の労働需給は緩いという論法を使い始めている。
ジャクソンホールでのイエレン氏のスピーチで最も注目されるのは、「スラックに対
する現状認識」(邦銀)だという。

<豪中銀議事録「成長見通しに多大な不透明感」>

豪ドル AUD=D4 は0.9335米ドル付近。豪中銀議事録の発表を挟んで強含んだが
顕著な動意は見られなかった。
豪中銀議事録では、理事会メンバーが、成長見通しに対する「多大な不透明感」を指
摘したほか、見通しに対するリスクも検討することが重要との認識を示した。
同議事録は、豪ドルは歴史的基準で見て依然高水準にあり、経済への寄与は低下して
いるとの見方をあらためて示した。

  <ユーロ>

ユーロは1.33ドル半ばから後半での小動きとなった。一時1.3364ドルまで
強含んだが、上値の重さが意識された。
前日の欧州債券市場では、前週末に0.952%と過去最低を更新した独10年国債
利回り DE10YT=RR は、足元で1.023/1.017%の気配まで反発している。
市場では「9月に実施されるTLTRO(貸出条件付き長期資金供給オペ)に先立っ
て、金融機関が債券手当てに動いている。こうした動きを映して、ユーロ圏国債利回りに
は引き続き下方圧力がかかるだろう」(外銀)との見方も出ており、ユーロ相場との関連
では、ユーロ安要因となりそうだ。
ロイターが18日公表したユーロ圏の短期金融市場トレーダーに対する調査による
と、欧州中央銀行(ECB)が1年以内に資産買い入れ(量的緩和)に動く確率は50%
との予想になった。


(平田紀之)
((※ noriyuki.hirata@thomsonreuters.com; 03-6441-1822; Reuters Messaging:
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