[リマ 6日 ロイター] - 米国のボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は6日、ベネズエラのマドゥロ政権に対抗策を講じる時期が来たと指摘し、国際社会に行動を強化するよう呼び掛けた。
ベネズエラ問題を協議する会議で講演し、マドゥロ氏は野党との交渉に関与するふりをして、時間稼ぎをしていると批判。「対話時期は終わった。マドゥロ氏にはもう後がない」と述べた。
トランプ米大統領は5日、米国内のベネズエラ政府資産をすべて凍結する大統領令に署名した。
ボルトン氏は対ベネズエラ制裁について、イランや北朝鮮、シリアに対する措置に類似していると指摘。「ベネズエラはいまや、こうした非常に排他的なならず者国家クラブの一員に加わった」と述べた。
新たな措置について、ボルトン氏は記者団に、各国・企業が取引相手に米国とベネズエラのいずれかを選ばざるを得なくなると指摘した。マドゥロ氏の政権維持を支援した国々と交わした約束について、新政権が履行を望まない可能性もほのめかした。
ロシアに追加支援を行わないよう警告したほか、中国が債権回収を望むのなら野党指導者のグアイド国会議長を正当な指導者と認めるよう促した。
ボルトン氏は「あらゆる選択肢を検討中」としつつ、米国は平和的な権限委譲を求めていると強調した。
米大統領のベネズエラ政府資産凍結命令について、同国外務省は「経済、金融、商業分野の犯罪的な封鎖を正式なものにする」と指摘。ただ、野党との政治対話は続ける方針を明らかにした。