ドル/円
正午現在 77.40/41 1.4266/69 110.40/45
午前9時現在 77.57/59 1.4272/74 110.70/74
NY17時現在 77.34/38 1.4262/67 110.01/04
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[東京 2日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時に比べ小幅
高の77円半ば。政府・日銀による為替介入への警戒感が強く、ドル/円は下値を攻めづ
らい展開が続いた。逆に介入を期待して買い上げる動きがみられ、短期的にポジションが
ドル/円買い持ちに傾き、投げ売りに転じたときの急落に注意が必要との指摘があった。
ドル/円は早朝からじりじりと77円半ばまで上昇した。いったん小緩み、その後は
77円前半から後半の間を激しく上下した。午前9時や10時など介入が入りそうなタイ
ミングの手前でドル/円を買い上げる動きがみられた。時間を過ぎて介入がないと投げ売
りする動きもあったが、短期的には買い持ちが積み上がっているという。何かのきっかけ
で買い持ちを解消する可能性があり、「下にあるストップが意識されやすい」(信託銀行)
との声が聞かれた。76.70円や76.80円付近にはストップ注文が観測されるとい
う。
前日のニューヨーク市場でドル/円は76.29円まで下落し、3月17日の史上最安
値76.25円に迫った。米国債の格下げ懸念に加え、7月の米ISM製造業景気指数が
市場予想を下回り、米長期金利が低下した。その後に邦銀からとみられるまとまった買い
注文で急伸し、市場では介入警戒感が急拡大。日本の当局が介入と金融緩和の準備に入っ
たとする日本経済新聞電子版の報道も手伝い、以後のドル/円は77円台で推移した。
アジア時間に入っても介入に対する市場の警戒感は緩まず、野田佳彦財務相が「特に今
日は市場動向を注視したい」と述べるなど、政府関係者による円高けん制発言相次いだ。
「7月に入ってから5─6%円高に振れている。1カ月でこれだけ円高になれば、介入や
金融緩和など何らかの対応策がとられる蓋然性が高い」(外為どっとコム総合研究所の植
野大作社長)との声が聞かれた。
前日に1週間半ぶり安値をつけたユーロ/ドルは、この日のアジア時間は小動きだっ
た。前日は欧米の株安で投資家のリスク許容度が低下。さらに米債務上限問題が解決に向
かい始めたことで、市場の目が再び欧州の債務問題に向き、イタリアとスペインの国債利
回りが上昇した。
(ロイターニュース 久保 信博記者)