日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
前場終値 9609.30 (+119.96) 前場終値 9600 (+110)
寄り付き 9640.34 寄り付き 9670
安値/高値 9605.69─9688.87 安値/高値 9600─9690
出来高(万株) 73943 出来高(単位) 33532
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[東京 5日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は反発。米株高と円高一服
を背景に、買い先行となった。一方、寄り付き直後に9700円に近づいたものの、円安
が進まないことなどから伸び悩み。徐々に上げ幅を縮小した。
市場では「為替と株の連動性が非常に強い状態。少しでも円高に振れれば、売りが出る」
(国内証券)との声がきかれた。
前場の東証1部騰落数は、値上がり1210銘柄に対し値下がり301銘柄、変わらず
が143銘柄。東証1部売買代金は5348億円。
市場では「9700円前後での買い戻しエネルギーはある程度、限定的だ。9800円
を超えないと上値追いの勢いはなかなか出づらい」(国内投信投資顧問)との声もあがっ
ている。別の市場関係者は「現物が薄商いで、為替連動の取引を行う短期筋による先物へ
の買い戻しが中心だ。1ドル87円レベルまで円安が進まないと株価のこれ以上の戻りも
期待しにくい」(国内証券情報担当者)と述べた。
みずほ総研調査本部・市場調査部長の長谷川克之氏は、日米ともに4─6月期の企業業
績が堅調で、通期に対する企業マインドも強気になっている可能性があるとみる一方、
「特に日本株市場では、企業の強気マインドをまだ反映していないのではないか」と指摘
する。
寄り付き前の外資系証券の注文状況は3000万株の大幅買い越しとなった。コスモ証
券本店法人営業部次長の中島肇氏は、M&A関連の1銘柄に集中したとみている。「海外
実需勢の動きは乏しく徐々に上値が重くなっている。円高への警戒感が根強い。米経済指
標の改善を確認するまで株安・債券高の流れは反転しにくい」という。半面、「海外投資
家は、低位株の内需関連を物色している可能性がある。背景はわからないが、日本株の出
遅れも要因のひとつではないか」(立花証券・執行役員の平野憲一氏)との見方も出てい
た。
業種別では不動産、石油・石炭、自動車などの上昇が目立った。空運はマイナスだった。
個別銘柄では、キヤノン<7751.T>、ソニー<6758.T>、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ
<7267.T>などの主力株は総じて堅調。
大手銀行株は、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>、三井住友フィナンシャ
ルグループ<8316.T>が上昇した。みずほフィナンシャルグループ<8411.T>は下落。
オリエンタルランド<4661.T>が大幅高となった。4日に発表した2010年度第1・四
半期(4―6月期)決算で、連結営業利益が前年同期比11.4倍の130億2600万
円と好調だったことを評価した。テーマパークへの入園者数が増加したことや、ホテル稼
働率の上昇などが寄与した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、客単価の上昇も
売上高増に貢献したと分析、レーティング「1」、目標株価9300円を継続した。
近畿車輌<7122.T>が6日ぶりに反発した。4日に2011年3月期業績予想を上方修正
したことが好感された。
三菱マテリアル<5711.T>も反発。5日付日経新聞朝刊が、同社の2010年4─6月期
の連結経常損益が100億円強の黒字となったようだと報じ、材料となっている。
(ロイター日本語ニュース 石渡 亜紀子記者)