日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
前場終値 9199.57 (+37.89) 前場終値 9200 (+30)
寄り付き 9261.50 寄り付き 9250
安値/高値 9153.42─9264.96 安値/高値 9140─9270
出来高(万株) 72491 出来高(単位) 36650
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[東京 18日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は小反発。米株高と円高
一服で輸出株などに買い戻しが先行したが、円高進行懸念は払しょくされず上値が重い。
朝方買った短期筋が売りに転じると一時はマイナス圏に沈んだ。7月の米鉱工業生産と米
卸売物価指数が上昇したほか、アイルランドとスペインで実施された国債入札の需要が堅
調だったことで、投資家のリスク回避姿勢がやや和らいだが、積極的に上値を買う動きは
乏しい。
前場の東証1部騰落数は、値上がり1010銘柄に対し値下がり472銘柄、変わらず
が174銘柄。東証1部売買代金は4889億円。
米経済指標では、7月の鉱工業生産が予想を上回ったことに加え、7月の卸売物価指数
が上昇しデフレ懸念が後退。欧州では、アイルランドとスペインで実施された国債入札の
需要が堅調で、財政不安を抱えるユーロ圏諸国に対する懸念が後退した。投資家のリスク
回避姿勢の一服で欧米市場が株高、金利上昇となったことで、輸出株などに買いが先行し
た。
ただ対ユーロで円高が進むと急速に伸び悩んだ。市場では「積極的に上値を買う主体が
依然として不在だ。米株高と円高一服を手掛かりに短期筋が朝方買いを入れたが、上値が
重いとみて売りに転じているようだ」(準大手証券)との声が出ていた。
米住宅着工統計では米住宅市場が依然弱いことが示されるなど弱い指標もあり、楽観ム
ードには至っていない。また米株市場ではウォルマート・ストアーズ
デポ
強く、株価の圧迫要因になっている。
政府や日銀の対策に期待する声もあるが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資
情報部長の藤戸則弘氏は「ドル安/円高の要因は米景気減速であり日本がどうにかできる
問題ではない。追加的な金融緩和だけでなく予算措置をともなう抜本的な経済対策が必要
だが、民主党代表選挙を控えた菅首相への期待は高まっていない」と述べている。
一方、円高を逆手にとってM&A(企業の合併・買収)を仕掛ける企業に注目が集まっ
ている。日本企業は投資抑制の反動でキャッシュが積み上がっており、投資余力が高まっ
ていることも注目されている。
日本電産<6594.OS>が大幅続伸となった。同社は18日、米エマソン・エレクトリック
ェア拡大などを材料視した買いが先行した。
このほか、日本板硝子<5202.T>が反発した。17日に中国の上海耀華ピルキントン社
(SYP)との省エネルギーガラスの事業拡大で合意したと発表したことが材料視された。
日本板硝子は約45億円を投資する見込みで中国での需要拡大に対応するのが狙いだとい
う。
(ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)