先週の新興市場では、マザーズ指数、日経ジャスダック平均ともに上昇した週前半は米6月雇用統計を受けて円安進行とともに日経平均が上昇し、新興市場でも投資家のリスク選好姿勢が強まって中小型株物色が活発となったただ、マザーズでは週半ばになると日経平均の弱含みに連れて売りが広がる場面が増え、マザーズ指数はさえない展開となった一方、ジャスダックでは材料株や低位株の循環物色が続き、相対的に底堅く推移したなお、週間の騰落率は、日経平均が+1.0％であったのに対して、マザーズ指数は+1.0％、日経ジャスダック平均は+0.9％だった個別では、マザーズ時価総額上位のミクシィ (T:3566)が週間で1.0％高、サイバーダイン (T:7810)が同1.4％高、そーせいグループ (T:3480)が同0.4％高といずれもプラスを確保した売買代金上位ではユナイテッドやメディネット
が大きく買われたユナイテッドは投資先企業の上場観測報道が伝わっているまた、第1四半期の業績進捗と株式分割が好感されたスタジオアタオやシンクロフードが週間のマザーズ上昇率上位となった反面、リミックスポイントやソレイジア・ファーマは利益確定売りに押され、インターネットインフィニティーが下落率トップだったジャスダック主力では、日本マクドナルドHDが同3.8％高と堅調だったほか、第1四半期の受注が好調だったハーモニック・ドライブ・システムズが同8.3％高、米ソフトウェア会社とパートナー契約を締結したUTグループが同9.9％高となったまた、ビーマップやラクオリア創薬が活況となり、週間のジャスダック上昇率上位に並んだ一方、トレイダーズHDは利益確定売りが広がり、下落率トップとなったIPOでは7月12日にソウルドアウトが新規上場したやや大型のマザーズ上場案件だったが、公開価格を7割強上回る堅調な初値を付け、セカンダリーでも物色を集めた
今週の新興市場は、相場全体の地合い睨みで神経質な展開となりそうだ足元では米利上げ観測の後退とともに円相場が強含み、日本株全体の先高期待は高まりにくい値幅取り狙いの物色が一部の小型株や低位株に向かうだろうが、資金の逃げ足の速さには注意する必要があるだろうマザーズでは不安定な展開が続きそうだ
4-6月期の決算発表シーズンが迫り、マザーズでは前の四半期までの業績進捗が好調なアトラエやケアネットといった銘柄が足元で再動意を見せてきている決算発表の本格化に向けて、改めてここまでの業績動向を確認しておきたいところだなお、今週は7月18日にアクロディア、21日に日本電技、ベクターなどが決算発表を予定しているまた、新技術の開発で人気化したASJも今週末ごろの決算発表とみられている
IPO関連では、7月19日にユニフォームネクストがマザーズへ、20日にクロスフォーがジャスダックへ、ジェイ・エス・ビーが東証2部へそれぞれ新規上場するユニフォームネクストは需給良好なマザーズ銘柄として一定の関心を集めているようだクロスフォーやジェイ・エス・ビーは比較的穏当な初値形成が見込まれる