再送：欧州市場サマリー（9日）

　＊１０日に配信した記事です。

　　　　　　　　　　　　　　1747GMT 　　　 8日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3471 　　　 1.3358

ドル／円 　　　　 93.180 　　　 93.380

ユーロ／円 125.54 　　　 124.80

　　　　　　　　　　　　　　9日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5770.98（＋58.28） 5712.70

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6249.70（＋77.87） 6171.83

金　現物午後値決め 1152.50 1148.00

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(６月限)　 99.260 (‐0.010)　　0.292(0.293)

独連邦債２年物 0.986(0.939)

独連邦債１０年物(６月限) 122.91 (‐0.56) 3.160(3.107)

独連邦債３０年物 　 3.871(3.812)

------------------------------------------------------------------------------

　＜為替＞　ユーロが上昇。ユーロ圏諸国がこの日の財務省・中央銀行次官級会合で、ギ

リシャに緊急支援を行う場合の条件について合意したと欧州連合（ＥＵ）筋が明らかにし

たことが材料となった。

　格付け会社フィッチ・レーティングスがギリシャの格付けを２段階引き下げたことの影

響は、支援条件合意のニュースで相殺された。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は反発。商品・銀行株に買いが入った。順調に経済が回復

しているとの期待感が強まった。

　前日発表された３月の米小売各社の売上高が予想を上回り、単月で調査開始以来過去最

高の伸びとなったことから、経済が持続的に回復しているとの期待が強まった。ドルが軟

調となるなか需要見通しが改善し、商品価格が上昇した。

　鉱山株では、フレスニロ、エクストラータ、アングロ・アメリカン

、ロンミン、ＢＨＰビリトンが１．５―３．５％高。

　石油株では、ロイヤル・ダッチ・シェル、ＢＧグループ、ＢＰな

どが値を上げた。

　欧州連合（ＥＵ）筋は９日、ユーロ圏が同日行われた財務省・中央銀行次官級会合でギ

リシャに緊急支援を行う場合の条件について合意したことを明らかにした。

　ギリシャ救済が近づいたとの憶測が広がり市場心理が改善したことも要因となり、銀行

株に買いが入った。ＨＳＢＣ、スタンダード・チャータード（スタンチャート）

銀行、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド（ＲＢＳ）、ロイズ・

バンキング・グループが０．５―２．５％上昇した。

　ただ、フィッチ・レーティングスがギリシャの格付けを２段階引き下げ「ＢＢＢマイナ

ス」としたことは圧迫要因となった。

　医薬品・たばこなどのディフェンシブ銘柄はさえず。アストラぜネカやブリテ

ィッシュ・アメリカン・タバコなどが値を下げた。

　欧州株式市場は反発。週間ベースでも６週連続で上昇した。欧州連合（ＥＵ）筋がギリ

シャ支援の際の条件で合意したことを明らかにし、同国救済への期待感が高まった。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は１３．７９ポイント（１．２７％）

高の１１０１．７８と、１年６カ月ぶりの高値で引けた。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は５１．２３ポイント（１．７４％）高

の２９９３．５４。

　銀行株がこの日は反発。ＨＳＢＣ、サンタンデール、ＵＢＳ、

クレディ・スイスが２．１―４．１％高。

　欧州連合（ＥＵ）筋によると、ユーロ圏は同日行われた財務省・中央銀行次官級会合で

ギリシャに緊急支援を行う場合の条件について合意した。

　ギリシャの銀行株指数<.FTATBNK>は７．１％高となった。ただ、同国市場引け後にフィ

ッチ・レーティングスは、ギリシャの格付けを２段階引き下げ、投資適格級で最も低い

「ＢＢＢマイナス」とした。ＥＵ支援策活用を予想し、アウトルックは引き続き「ネガテ

ィブ」としている。

　商品株に買いが入った。原油先物が一時１年６カ月ぶり高値をつけたほか、金属

価格も、銅やアルミニウムが堅調となった。

　エネルギー株では、ＢＰ、ロイヤル・ダッチ・シェル、トタル、

ケアン・エナジーが０．６―１．８％高。

　鉱山株では、アングロ・アメリカン、アントファガスタなどが上昇し

た。

　＜ユーロ圏債券＞　ギリシャ国債が独連邦債をアウトパフォームした。欧州連合（ＥＵ）

筋によると、ユーロ圏各国は同日の財務省・中央銀行次官級会合で、ギリシャ向け緊急融

資を行う際の条件について国際通貨基金（ＩＭＦ）の融資条件とほぼ同じとすることで合

意した。

　格付け会社フィッチ・レーティングスはこの日、ギリシャの格付けを「ＢＢＢプラス」

から２段階引き下げ、投資適格級で最も低い「ＢＢＢマイナス」としたものの、投資家の

間に広がった安心感を打ち消すには至らなかった。

　１０年物のギリシャ国債と独連邦債の利回り格差は４０９ベーシスポイント（ｂｐ）と

約２５ｂｐ縮小した。

　クレディ・アグリコルＣＩＢの金利ストラテジスト、ピーター・チャットウェル氏は対

ギリシャ融資条件の決定について「まさに市場が必要としていたものだ」と述べた。

　ギリシャ政府は支援を要請していないものの、アナリストによると、ＥＵとＩＭＦによ

る支援が比較的早い時期に必要となるとの見方が強まっている。

　ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相は９日、ＥＵ首脳が先週合意したＥＵとＩＭＦ

によるギリシャ支援メカニズムの発動を要請する考えはないと述べた。

　次の市場の試金石となるのは、１３日のギリシャによる１２億ユーロ規模の６カ月・１

年物短期証券（ＴＢ）発行となる見通し。ギリシャは今月末までに、３８億５０００万ユ

ーロ相当の債務借り換えを行う必要がある。

　１５１５ＧＭＴ時点で、独連邦債先物６月限は４８ティック安の１２２．８４。

ギリシャをめぐってリスク許容度が高まり、逃避買い需要が後退した。

　独連邦債２年物利回りは４．１ｂｐ上昇し０．９８３％。同１０年物

は４．７ｂｐ上昇の３．１２９％となった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　１０日　ロイター］