日経平均<.N225> 日経平均先物12月限<0#2JNI:>
前場終値 9399.8 (-26.91) 前場終値 9400 (-20)
寄り付き 9424.44 寄り付き 9440
安値/高値 9392.68─9460.7 安値/高値 9390─9460
出来高(万株) 61321 出来高(単位) 18940
--------------------------------------------------------------------------------
[東京 25日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は小幅に反落した。20
カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の声明を受け一段の円高警戒感も出てい
るが、一方でドル安も進みにくいとの見方から為替の値動きは小幅で、株価は前週末終値
を挟んでもみあった。今後も為替が安定的に推移すれば日本株はさらにこう着感が強まる
との見方が聞かれた。目先は企業決算が注目材料となっており、好業績を発表したヤフー
<4689.T>が買われるなど個別株を物色する動きだった。
前場の東証1部騰落数は、値上がり501銘柄に対し値下がり984銘柄、変わらずが
173銘柄だった。東証1部売買代金は4358億円。
韓国の慶州で開かれたG20は23日、閉会後に発表した共同声明の中で、通貨の競争
的な切り下げを回避することで合意したと発表した。声明は為替相場について「経済ファ
ンダメンタルズを反映し、より市場で決定されるシステムに移行」する必要があると指
摘。そのうえで「通貨の競争的な切り下げを回避する」と表明した。
日興コーディアル証券シニアストラテジストの河田剛氏は声明について「通貨安競争を
けん制する内容だったことから、今後円高局面で日本の通貨当局による為替介入は難しく
なるだろう。ただ、米国をはじめ他の先進国も通貨安を回避するとみられるので、為替は
安定的になるのではないか」としたうえで、レンジ相場が続く日本株は、さらにこう着感
が強まることになるとの見方を示す。
足元では企業決算の想定為替レートが注目されており、円高想定でも業績見通しが強気
なら買い手掛かりになるという。ただ、週明け東京市場の前場は引き続きフローが落ちた
状態で、全体的に模様眺めムードが強かった。準大手証券情報担当者は「G20後も為替
相場に対する警戒感が残り、手掛けにくい状況」としたうえで「今後も個別物色の動きが
続きそうだ」との見方を示す。
株価のこう着感は日経平均の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)にも反映し
ている。日経225オプション<0#JNI*.OS>のストライク価格9500円のコール、同9
250円のプットとも売りが継続、それぞれ20%を割り込んだ。国内証券の株式トレー
ダーは「投資家は日経平均が短期的に急落することを見越していない一方、株式保有者は
利回りを稼ぐ動きから、プット、コールとも売りの地合い」と指摘した。
前場では情報・通信セクターの上昇が目立った。22日に10年7─9月期業績が堅調
だったと発表したヤフー<4689.T>が買い先行。KDDI<9433.T>は今中間期の連結営業利
益は1.2%減だったが、23万株(発行済み株式総数に占める割合は5.16%)・
1000億円を上限とする自社株取得を決議したことが材料視された。ソフトバンク
<9984.T>は今中間期に最高益の見通しと報じられて買いが先行したものの終盤は売られた。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)