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UPDATE1: 東京株式市場・前場=大幅続落、海外株安と円高受けほぼ全面安

発行済 2010-06-30 12:16

日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNIU0>

前場終値 9366.54 (-204.13) 前場終値 9360 (-190)

寄り付き 9396.45 寄り付き 9380

安値/高値 9347.07─9405.58 安値/高値 9340─9400

出来高(万株) 82019 出来高(単位) 33154

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 [東京 30日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は大幅続落となり、6月

9日に付けた年初来安値9378円23銭を割り込んだ。世界経済への先行き懸念を背景

とする海外の株安を受け、東京市場もほぼ全面安の展開。リスク回避姿勢が強まって再び

円高基調となっており、輸出株を中心に売りが先行した。下値で年金筋の買いも期待され

たが、前場ではそうした買いは観測されなかった。市場では昨年11月安値の9000円

付近を意識し始めているが、下落トレンドに変わったとの見方は多くない。

 前場の東証1部騰落数は、値上がり158銘柄に対し値下がり1426銘柄、変わらず

が87銘柄。東証1部売買代金は5505億円となった。

 

 29日の米株式相場は、世界経済見通しに対する警戒感が高まり、S&P総合500種

<.SPX>がほぼ8カ月ぶりの安値で引けるなど大幅続落。東京市場も海外株安を受け、売り

先行となった。リスク回避姿勢が強まって再び円高が進み、センチメントの悪化から輸出

株を中心に全面安の展開となった。日経平均は序盤の取引で年初来安値9378円23銭

を割り込み、昨年12月の水準に下落している。

 日興コーディアル証券シニアストラテジストの河田剛氏は、「前日から中国経済の先行

き不透明感や欧州の金融機関への懸念、米景況感への懸念など金融市場を取り巻くすべて

のネガティブ要因が意識され、それらが絡み合って東京市場の売りにつながっている」と

指摘。目先は昨年11月安値9076円41銭を下値めどとしている。

 年金筋や個人投資家の押し目買いでショートカバーが誘発されれば下げ渋るとの見方が

出ていたが、邦銀系の株式トレーダーは「年金筋の買いサポートはみられない」と述べて

いる。その割に下げが前日比約200円程度にとどまったのは「参加者が少ないため」と

同トレーダーはみている。日興コーディアルの河田氏は「世界経済が本格的に崩れたとい

うわけではない」とし、9000円を割り込む展開は考えにくいという。

 SMBCフレンド証券・シニアストラテジストの松野利彦氏は「チャートのフシを割り

込んだため、ストップロスで売りが加速するところだが、そうならないのはこれまでの薄

商いで買いポジションがそれほど多くなかったからかもしれない」と指摘する。また「チ

ャート的に厳しくなったが、下げも急ピッチであるため、自律的に下げ止まり、目先は底

もみとなる可能性もある」と話す。

 個別銘柄では、ほぼ全面安のなか、塩野義製薬<4507.T>が大幅高。米現地時間29日に

デラウェア州地裁が、塩野義が開発しアストラゼネカが販売している高脂血症治

療剤クレストールの特許を有効とする判決を下したことが材料視された。また、JXホー

ルディングス<5020.T>は、ベトナムで製油所の建設・運営に乗り出す方針を固めたと報じ

られ、中盤以降プラス圏に浮上した。

 (ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)

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