[ロンドン 4日 ロイター] - IHSマークイット/CIPSが発表した8月の英国の建設業購買担当者景気指数(PMI)は54.6と、前月の58.1から予想外の低下となった。雇用が再び大幅に減少した。
ロイターがまとめた市場予想は58.5だった。
内訳では公共建設が減少。商業建設と住宅建設も伸びが鈍化した。
IHSマークイットのエコノミクス・ディレクター、ティム・ムーア氏は「国内建設部門の低迷を示す内容となった。5月に経済活動の再開が始まって以降、初めて回復ペースが鈍化した」と指摘。
「事業の遅れを取り戻す動きが鈍ったほか、8月に事業が完工した後、新規の事業が不足していることが主因だ」と述べた。
建設業の雇用は17カ月連続で縮小。ただ8月の雇用削減ペースは7月から鈍化した。
ただ企業の楽観度は6カ月ぶりの高水準で、大半の企業が今後の状況改善を予想している。
サービス業と製造業も含めた8月の全セクターPMIは58.7と、前月の57.1から上昇し、6年ぶりの高水準となった。
一部のエコノミストは、PMI上昇について、経済活動の再開を反映したものにすぎず、生産の回復には数年かかる可能性があるとの見方を示している。