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東京外為市場・15時=ドル80円後半まで下落、15年半ぶりの安値更新

発行済 2010-10-25 16:00

       ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 80.75/80  1.4054/58  113.50/57

正午現在   81.06/08  1.4030/35  113.73/78

午前9時現在 81.30/32  1.3960/64  113.49/54

NY17時現在 81.36/40  1.3949/55  113.50/55

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 [東京 25日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点

に比べドル安の80円後半。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を経て、

市場の関心が再び米追加金融緩和に注がれる中、ドルは対ユーロや豪ドルなどで幅広く売

られ、対円でも80.65円と15年半ぶりの安値を更新した。

 市場では、ユーロ/ドル、豪ドル/米ドルなどで幅広くドルが売り戻され、ユーロは

1.4064ドルと4日ぶりの高値をつけ、豪ドルは0.9957米ドルまで大幅に上昇

した。ユーロや資源国通貨では、CTA(商品投資顧問業者)などの短期筋によるドルを

売りが目立ったという。

 「ユーロでは売りが短期筋中心、ドル/円は実需中心の売り」(邦銀)との声が聞かれ

た。

 

 <トヨタの想定レート>

 この日は商業決済が集中する5・10日に当たり、仲値にかけて輸出勢のドル売りがみ

られほか、トヨタ自動車<7203.T>が2010年度下期の想定ドル・レートを円高に修正す

るとの報道を受け、他の輸出企業の「諦め的なドル売り」(証券会社)も散見された。

 25日付の読売新聞は、トヨタ自動車が、2010年度下半期(10年10月─11年

3月)の想定為替レートを、現行の1ドル=90円より10円円高の1ドル=80円に修

正する方針を固めたことが24日、分かったと伝えた。

 同社は、1ドル=81円前後で推移する円高が当面続くと判断。これに伴い11年3月

期連結決算では、下半期だけで約1500億円の円高による為替差損を追加で織り込むこ

とになるという。

トヨタの広報担当者はこの報道について、コメントできないとしている。

 

 <「経常黒字国通貨買い/経常赤字国通貨売り」のテーマも>

 イベント通過後の市場では「G20で、米追加緩和観測によるドル安の基調的な流れが

変わったわけではない」(クレディ・スイス証券チーフ通貨ストラテジスト、深谷幸司氏)

との見方が広がっている。

 ガイトナー米財務長官は、経常収支を対GDP(国内総生産)比4%以下に抑える数値

目標を提案したが、G20財務相・中央銀行総裁会議声明には盛り込まれなかった。しか

し「市場には刷り込まれており、今後の相場形成に影響が出てきそうだ」(外資系証券)

との声が上がっている。

 三菱東京UFJ銀行金融市場部カスタマーグループ上席調査役、西井謙一氏は「米国が

提案した数値目標を市場が先取りして、『経常黒字国買い・経常赤字国売り』がテーマに

なりそうだ」とみている。西井氏によると、経常黒字はドイツが対GDP比6%、中国は

同4.7%、日本は同3%、一方で経常赤字は米国が同3.2%。

 

 <G20後の人民元の対ドル基準値は1ドル6.6729元、やや元高>

 中国人民銀行(中央銀行)は25日の人民元の基準値を1ドル=

6.6729元と発表した。G20財務相・中央銀行総裁会議前の22日の基準値

(6.6759元)からはやや元高/ドル安となった。

 G20財務相・中央銀行総裁会議では「市場で決定される為替レートシステムに移行し、

競争的な切り下げを回避する」ことで一致。

 市場では、中国に為替相場の切り上げを促したと受けとめられているが、「米国が求め

ているのは人民元のジャンプアップ。これまでのペースでは不足だということだ。中国は

この圧力に負けず、自国のペースでの緩やかな人民元高という方針を変えないということ

だろう」(みずほコーポレート銀行マーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏)との声が上

がっている。

(ロイター 森佳子記者)

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