日経平均<.N225> 日経平均先物3月限<0#2JNI:>
前場終値 10536.74 +37.70 前場終値 10540 +40
寄り付き 10562.09 寄り付き 10550
安値/高値 10532.55─10562.39 安値/高値 10530─10570
出来高(万株) 89816 出来高(単位) 14721
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[東京 17日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は反発した。JPモルガ
ン・チェース
を背景に寄り付きは買い優勢となった。海外勢による買い観測も買い安心感を誘ったが、
中国の追加金融引き締め懸念などが上値を押さえ、買い一巡後は方向感に乏しい展開とな
った。月曜とあってフローが落ち気味のなか、主力大型株に比べ値動きの良い中小型株へ
の買いが目立ち、幅広く物色された。
東証1部騰落数は、値上がり1121銘柄に対し値下がり376銘柄、変わらずが
159銘柄だった。東証1部売買代金は5717億円。
前週末下落した反動に加え、「JPモルガン・チェースの好決算を受け、金融の安定、
米国経済への期待感が高まった」(東海東京証券・エクイティ部部長の倉持宏朗氏)こと
を受け、日経平均は堅調なスタートとなった。欧州系など海外勢から合計220億円の買
いバスケットが観測されたことも買い安心感を誘い、金融株を中心に幅広い銘柄に物色が
向かった。
ただ、中国の追加金融引き締め懸念や消費者物価指数(CPI)発表を前にした思惑な
どが上値を押さえ、買い一巡後はもみあいに終始した。市場からは「上値は中国関連の問
題、下値は米国の好決算にサンドイッチされた形になっている」(明和証券・シニアマー
ケットアナリストの矢野正義氏)との声が出ていた。中国株式市場の上海総合株価指数
<.SSEC>が下落して始まったことも上値の重しとなった。
一方、「インフレ、引き締め懸念のある中国から日本へシフトする動きも出ている。超
低金利状態が継続する日本から資金が急速に流出する懸念は小さい」(コスモ証券本店法
人営業部次長の中島肇氏)との見方も聞かれ、底堅い地合いは維持した。
週初の月曜とあって売買代金が盛り上がりに欠ける中、主力大型株に比べ値動きの良い
中小型株を選好する流れとなった。「スマートフォン関連や電気自動車関連などのテーマ
性に加え、決算や自社株買いなどを材料に短期的な値幅取りの動きが目立つ」(準大手証
券)という。東証1部値上がり率上位にはリチウムイオン電池関連のチタン工業<4098.T>
や11年11月期の増収増益見通しと自社株買いを発表した日本毛織<3201.T>などが並ん
だ。
主力大型株では東芝<6502.T>が売買代金トップと活況。15日付日本経済新聞朝刊が東
芝は2013年度に液晶テレビの世界販売台数を10年度見込みの2倍に相当する
3000万台に引き上げると報じた。
(ロイター日本語ニュース 杉山 容俊記者)