ドル/円
午後3時現在 76.77/80 1.4367/71 110.30/33
正午現在 76.95/00 1.4373/76 110.63/65
午前9時現在 76.73/79 1.4362/66 110.23/28
NY17時現在 76.70/72 1.4374/79 110.16/23
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[東京 1日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に
比べ小幅高の76円後半。国内銀行のまとまったドル買いで午前中に1週間ぶり高値まで
上昇したものの、午後に入ると欧州勢の参入や米経済指標待ちでこう着した。ブラジル中
銀が予想外の利下げに踏み切ったことで、ユーロや豪ドルが一時的に弱含む場面もみられ
たが、その後発表された豪景気指標が市場予想を上回ったことから短期筋の豪ドル買いが
活発化した。
この日の市場は、一部国内銀行がドル/円を継続的に買っているとのうわさで持ちきり。
顧客からまとまった規模の注文があったとみられ、「午前6時台から仲値公示にかけて相
当ドルを買っていた」(大手銀)との声が聞かれた。仲値前にいったん利食い目的の売り
が入ったが、その後は米系金融機関や英系ファンドが追随し、ドル/円は77.25円ま
で上昇した。「日本企業による海外企業買収に絡んだドル買い」、「6月にも同じような
動きがあった」など、市場にはさまざまな憶測が流れた。
しかしフローが出尽くすと、ドル/円は76円後半でこう着した。手掛かり材料が不足
し、欧州勢の参加を待つ雰囲気が強まった。ISM製造業景気指数や新規失業保険申請件
数など、重要な米経済指標の発表を控えていることも、薄商いの一因となった。
この日はブラジル中銀が予想外に利下げを発表した。ブラジルレアルの対ドル相場
落した。ブラジルレアルと並行してユーロや豪ドルも弱含んだ。しかし豪ドルは、その後
に発表された第2四半期の設備投資など一連の豪景気指標が強かったことを受けて急伸し
た。
一方、ユーロは弱含んだ。ギリシャ支援をめぐりフィンランドが担保を要求するなど、
債務問題が混迷を深めているほか、前日にスイスの財務相が自国通貨高を容認するような
発言をしたことから、対スイスフランを中心に売られやすかった。市場では、一定期間内
にユーロ/ドルの下値1.42ドル、上値1.46ドルをつけなければ利益が入るダブル
・ノータッチ・オプションが話題になっていた。上値や下値に接近すると防戦売りや防戦
買いが入るため、値幅内でこう着感が強まりやすい。しかし「抜けた場合はストップを巻
き込み大きく動意が出る可能性がある」(三菱UFJ信託銀行資金為替部の営業推進役、
藤島雄介氏)との声が聞かれた。
(ロイターニュース 久保 信博記者)