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欧米為替見通し:日銀追加緩和見送りで主要通貨売り・円買い

発行済 2015-09-15 17:27
更新済 2015-09-15 17:33
欧米為替見通し:日銀追加緩和見送りで主要通貨売り・円買い
今日の欧米市場は、日銀の現行政策維持を受け失望の主要通貨売り・円買いに振れそうだ。
ただ、市場関係者は10月以降の緩和に期待感を強めており、今後は追加緩和が意識され、過度な円買いにはつながらないとみる。
日銀は15日、金融政策決定会合で、現行の金融政策の維持を、8-1の賛成多数で決めた。
今回の決定会合での追加緩和は市場コンセンサスとはなっていなかったものの、金融政策の維持決定が伝わると、失望感からドルなど主要通貨が対円で大きく売られた。
日銀が目標としている2%の物価上昇率の達成について、黒田東彦総裁は10日の参議院財政金融委員会で「原油価格次第で多少前後する可能性があるものの、達成時期は2016年度前半ごろ」と明言した。
しかし、市場では懐疑的な見方が広がっているほか、自民党の山本幸三衆院議員が通信社のインタビューで日銀の10月緩和に言及したことが伏線となり、一段の緩和期待が強まっていた。
日銀が今日の決定会合後に発表した声明文では、物価について「やや長い目で見れば全体として上昇しているとみられる」との認識を示した。
また、量的・質的緩和に関しては、「所期の効果を発揮している」としたが、「目標を目指し安定持続に必要な時点まで継続する」との方針を示し、今後の追加緩和への可能性を残した。
これまでの声明文と異なるのは、「輸出、生産面に新興国経済の減速の影響がみられる」と、新興国をリスク要因に加えたことだ。
大手証券のある関係者は「足元の経済の情勢について新興国に責任を広げる点で、日銀の苦しさがうかがえる」とし、早期緩和の可能性を指摘する。
ただ、黒田総裁はサプライズを狙う傾向があるため、強気な発言を繰り返すほど、緩和に向かっている可能性がある。
【今日の欧米市場の予定】 ・17:30 英・消費者物価指数(8月) 予想:前年比0.0%、前回:0.1% ・17:30 英・生産者物価指数・産出(8月) 予想:前年比-1.7%、前回:-1.6% ・18:00 独・ZEW景気期待指数(9月) 予想:18.3、前回:25.0 ・18:00 ユーロ圏・貿易収支(7月) 予想:+280億ユーロ、前回+264億ユーロ ・21:30 米・小売売上高(8月) 予想:前月比+0.3%、前回:+0.6% ・21:30 米・NY連銀製造業景気指数(9月) 予想:-0.40、予想:-14.92 ・22:15 米・鉱工業生産指数(8月) 予想:前月比-0.2%、前回:+0.6% ・22:15 米・設備稼働率(8月) 予想:77.8%、前回:78.0% ・23:00 米・企業在庫(7月) 予想:前月比+0.2%、前回:+0.8%

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