[ワシントン 14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が14日に公表した最新の金利・経済見通しによると、FRB当局者の2023年末の政策金利の予想中央値は5.6%だった。年内にさらに2回の25ベーシスポイント(bp)の利上げを示唆している。ただ、同時に今後数年間はインフレ圧力が緩和し続けるとの見通しも示した。
前回3月時点の予想は5.1%で、今年必要な利上げをあと1回としていた。
予想中央値では政策金利は24年末に4.6%に低下する見込み。3月時点では4.3%だった。また、25年末には3.4%に低下すると予想。3月時点は3.1%だった。
インフレについては、個人消費支出(PCE)価格指数の伸びが23年第4・四半期に3.2%に鈍化すると予想。3月時点では3.3%だった。
24年のインフレ率予想は3月時点と同じ2.5%。25年の予想も3月時点と同じで、2.1%まで低下するとみている。
食品とエネルギーを除くコアPCE価格指数の予想は3.9%。3月時点では3.6%だった。
雇用市場については、5月に3.7%だった失業率が年内に4.1%、24年には4.5%になると予想。3月時点(23年4.5%、24年4.6%)より小幅に良好な見通しを示した。長期失業率予測は4%で据え置いた。
23年の国内総生産(GDP)成長率見通しは1%とし、3月時点の0.4%から上方修正。一方、24年の成長率は3月時点の1.2%から1.1%に下方修正した。
FRBは6月13─14日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.00─5.25%で据え置いた。