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東京外為市場・正午=ドル84円前半、米雇用統計後も米金融緩和期待くすぶる

発行済 2010-09-06 13:08

       ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

正午現在   84.35/40  1.2888/93  108.74/76

午前9時現在 84.45/49  1.2886/89  108.83/88

NY17時現在 84.30/35  1.2893/99  108.68/73

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 [東京 6日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点と同

水準の84円前半で推移している。8月の米雇用統計が予想を上回ったことでいったん下

値は堅くなったものの、米金融緩和期待がくすぶり続けているほか輸出企業の売り圧力も

意識され、短期筋中心に84円前半でもみあった。

 

 3日に発表された8月の米雇用統計が事前予想を上回り、ドル/円はいったん

85.23円まで上昇。しかし、「過度な米景気悲観論を織り込んでいた向きのショート

カバーでいったんドルが上昇したが、ロングメークには至らなかった」(国内金融機関)、

「85円台では輸出企業の売りが出た」(別の国内金融機関)ことから、間もなく84円

前半のもとのレンジに押し戻された。

 「米雇用統計を受けてドル/円の下値はやや堅くなってきた感触がある」(国内金融機

関)一方で、売り遅れが目立つ輸出企業の売り圧力も意識され、東京市場では84円前半

で方向感に乏しいもみあいになった。先週から84円半ばからの上の重さが目立っている

こともあり「もう少し上値があるようなら、戻り売りから入りたい」(国内銀行)との声

が聞かれた。

 

  <次回21日のFOMCで追加緩和との見方も>

 

 米雇用統計発表後にロイターがプライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)

に対して行った調査によると、15社中6社が連邦準備理事会(FRB)は年内にバラン

スシート拡大に動くと予想。また3社はバランスシート拡大の可能性があるとしており、

米金融緩和期待は根強い。

 ただ、雇用統計が予想ほど弱くなかったことで「次回21日の連邦公開市場委員会(F

OMC)では追加緩和は見送るだろう」(国内金融機関)との声が出ている。一方で、み

ずほコーポレート銀行マーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏は「製造業の雇用が減少に

転じるなど、内容はよくない。米金融当局が最も重視している失業率が上昇している。次

回21日のFOMCでは、米国債の一段買い増しなど追加緩和に踏み切る可能性がある」

(唐鎌氏)としている。

 

  <オバマ米大統領の景気対策に関心>

 

 オバマ大統領は8日にクリーブランドで行う演説で、企業の研究開発向け税額控除措置

の拡大・恒久化などの景気対策を明らかにする予定。中間層向けの減税や、クリーンエネ

ルギー投資、インフラ支出の拡大、雇用促進に向けた企業への減税拡大などが含まれる可

能性がある。「内容次第で米国株・米国金利上昇の可能性はある。住宅問題への支援策が

含まれればインパクトがありそうだ」(みずほコーポレート銀行、唐鎌氏)、「企業への

減税で株式市場にアピールする可能性がある。雇用や消費にどの程度配慮されるかがポイ

ントになる」(国内金融機関)などの声が出ている。

 ただ、足元のリスクオンの動きは限定的。ユーロ/ドルは雇用統計を経てきょう早朝に

1.2904ドルまで上昇したが、レジスタンスである1.29ドル水準をクリアで跳ね

返されて1.28ドル後半で推移している。みずほコーポレート銀行の唐鎌氏は「21日

のFOMCで金融緩和に踏み切れば、市場は財政・金融のポリシーミックスと受け取るよ

り、米景気の弱さを再確認することになるだろう」(唐鎌氏)とみている。

 

 (ロイター日本語ニュース 松平陽子)

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