[ワシントン 26日 ロイター] - 米運輸省は26日、6月における同国の航空サービスに対する苦情が前月から35%増加したと明らかにした。数千便の欠航や遅延が原因という。
同省によると、今年6月の運航便数は新型コロナ禍前の2019年6月の86%程度だったにもかかわらず、苦情件数はコロナ禍前比で約270%急増した。
ブティジェッジ運輸長官は先週、今年上半期の米航空会社の国内便の約24%が遅延し、3.2%が欠航したと説明。今夏の広範囲な混乱は「容認しがたい」として、航空大手10社に欠航便や遅延便の予約客への対応を充実するよう求めた。また、「航空旅客の権利をさらに拡大する(新規則策定に向け)選択肢を検討している」と述べた。
今年上半期に運輸省に寄せられた苦情は2万8550件で、前年同期比28%増。6月単月の苦情は5862件で、このうち58%が米航空会社、35%が外国航空会社に関するものだった。
ブティジェッジ長官は先に、今夏の数万便の遅延や欠航の大半は米航空会社によるものだと指摘。航空各社は人員採用を増やす間、サービス改善のため自主的に減便したと釈明し、管制官不足と天候不良による問題を原因に挙げている。