[ニューヨーク 3日 ロイター] 4日からの週の米国株式市場では、9月の力強い上昇後、こうしたモメンタムが一連の経済指標などで試される見通し。
S&P総合500種<.SPX>は夏の低迷期を切り抜け、9月の上昇率は8.8%と、9月としては過去2番目に高い水準を記録した。四半期ベースでも1年ぶりの良好なパフォーマンスとなった。
4日からの週には9月の米雇用統計など一連の経済指標の発表や、第3・四半期決算シーズンの開始により、こうした地合いの強さが試される見通しだ。
S&P総合500種は上値抵抗線に直面しており、この水準を突破すればさらに上昇する可能性がある。
四半期末に差し掛かり、過去1週間の取引は狭いレンジ内にとどまった。市場では8日の雇用統計発表まで低調な商いが続く可能性もある。
BTIGの首席マーケットストラテジスト、マイケル・オルーク氏は「投資家は、投資の決定に関して依然として警戒感を示しており、大量の資金が債券ファンドと米国債に流入している。したがって経済指標が上向けば、投資家の懸念が後退する可能性がある」と指摘した。
ロイター調査によると、9月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が、5万4000人減少した8月から変わらずと予想されている。ただ、予想レンジは幅広く、10万6000人増―7万5000人減となっている。
S&P総合500種は1140と1150の間の水準で推移してきたが、過去6営業日にはこのレンジの上限から押し戻された。
アナリストは9月の株価動向について、上昇がさらなる上昇につながったとみているが、オルーク氏は第4・四半期まで実際の動きは起こらないかもしれないと指摘している。
同氏は「多くの投資家はトレンドが表れるのを待っていると私はみている。1150の水準を上抜ければ、本当の突破とみられ、実際のトレンドが上向きに表れたという信頼感が得られるだろう」と語った。
ビリニー・アソシエーツによると、通常9月の力強いパフォーマンスは、10月と第4・四半期のポジティブな前兆となる。同社のデータによると、9月の上昇率が5%以上の場合、平均して10月は1%上昇しているという。
第3・四半期の決算シーズンは、7日のアルミニウム大手アルコア
経済指標では8月の米住宅販売保留指数と米製造業新規受注が4日、9月の米供給管理協会(ISM)非製造業景気指数が5日、9月の全米雇用報告が6日に発表される。