先週14日では米国債市場で、米10年国債利回りと2年国債利回りにおいて逆イールドが発生した。逆イールドは景気後退の兆候と広く知られており、景気後退への懸念が高まっている。
また今週注目の材料としては、米ワイオミング週のジャクソンホールで開かれる年次経済シンポジウムで、パウエルFRB議長の講演が23日(日本時間23時)に行われる。それに先立ち7月FOMCの議事要旨が21日(日本時間27時)に公表される。
ドルは先週を通して上昇した。しかし、先週の金曜日に公表された8月ミシガン大消費者信頼感は92.1と今年1月以来の水準まで低下し、その後のドルは上値が重い展開となった。
先週金曜日のユーロは過去2週間の安値となる1.1067まで下落した。続落となれば8月1日では2年ぶりの安値をつけた1.1025に迫ることになる。金曜日の下落は、欧州中央銀行(ECB)理事会のメンバーであるレーン・フィンランド中銀総裁が景気刺激策の必要性を発言し、利下げ観測が高まったために引き起こされた。
8月ミシガン大消費者物価指数によって消費者心理は急激に悪化していることが浮き彫りとなった。逆イールド発生後のこの消費者心理の悪化は一層、景気後退への懸念を高めている。
米ドルインデックスは先週金曜日、前日比0.06%上昇し98.062となり、8月9日につけた3週間ぶりの安値に到達から1.1%の上昇となっている。
英ポンドは先週金曜日では、対ユーロで5ヶ月ぶりの大幅高となった。対ドルでも8日間の高値まで上昇した。
ドル円は0.25%上昇して、106.36円。一週間通して0.67%の上昇となった。
USD/CHFは0.6%上昇し、0.9782となった。
8月20日(火)
15:00 ドイツ 7月生産者物価指数(PP)
21:30 カナダ 6月製造業出荷
8月21日(水)
7:00 米国 クオールズFRB副議長発言
21:30 カナダ 7月消費者物価指数(CPI)
23:00 米国 7月中古住宅販売件数
27:00 米国 FOMC議事要旨
8月22日(木)
17:00 ユーロ圏 8月製造業&サービス業PMI
21:30 米国 前週分 新規失業保険申請件数
22:45 米国 8月製造業&サービス業&総合 PMI
8月23日(金)
23:00 米国 パウエルFRB議長 発言(ジャクソンホール)
23:00 米国 新築住宅販売件数