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欧州市場サマリー(12日)

発行済 2011-01-13 05:08

             1421GMT 11日終盤

ユーロ/ドル    1.3028 1.2975

ドル/円    83.350 83.200

ユーロ/円 108.59 107.99

             12日終値   前営業日終値

株 FT100 6050.72(+ 36.69) 6014.03

  クセトラDAX   7068.78(+127.21) 6941.57

 

金 現物値決め 1378.75      1374.00

             先物    現物利回り

3カ月物ユーロ(3月限)  98.920 (‐0.010)  0.348(0.440)

独連邦債2年物 0.991(0.891)

独連邦債10年物(3月限) 124.75 (‐1.04) 3.054(2.914)

独連邦債30年物   3.549(3.439)

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 <為替> ユーロが対ドルで上昇。ポルトガル国債入札では堅調な需要がみられたもの

の、債務問題を抱える一部ユーロ圏諸国の今後の資金調達をめぐる懸念を払しょくするに

至らず、ユーロの上げは一時的なものにとどまるとの見方が出ている。

 市場は13日に行われるスペインとイタリアの国債入札を注視している。 

 

 <株式> ロンドン株式市場は続伸し、FT総合指数は2年7カ月ぶり高値で引けた。

ポルトガルがこの日実施した国債入札が順調に消化されたことで欧州ソブリン債危機を

めぐる懸念が和らぎ、銀行株に買いが入った。

 金属相場の上昇に伴い、鉱山株も買い優勢となった。

 FT100種総合株価指数<.FTSE>は2008年6月初め以来の高値で終了した。

 銀行株<.FTNMX8350>が指数の上昇をけん引。ポルトガルが実施した4・10年債入札に

堅調な需要がみられ、リスク選好志向が強まった。HSBCは3.8%高。

 鉱山株では、カザキミスが3.7%、ベダンタ・リソーシズが4.3%、

それぞれ値上がりした。ドイツ銀行が2行の投資判断を「バイ」に引き上げたことも支

援材料となった。

 一方、小売株は売られた。セインズベリーは2.2%安。好調な年末商戦の結

果を発表したものの、前年の株価上昇を受けて割高感が出始めていたことが要因となった。

 

 欧州株式相場は続伸し、FTSEユーロファースト300種指数は終値で2年4カ月ぶ

り高値をつけた。ポルトガル国債入札でおう盛な需要がみられたことで、センチメントが

上向いた。また、金属価格の上昇に追随し、資源関連株が値上がりした。

 VDAX─NEWボラティリティ指数<.V1XI>は6%低下。1カ月ぶり低水準をつけ、

投資家のリスク選好が強まっていることを示唆した。

 FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は16.79ポイント(1.46%)

高の1163.94。

 DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は82.51ポイント(2.95%)高

の2879.11。

 

 スペインのIBEX株価指数<.IBEX>は5.4%急伸し、欧州株価の上昇を主導した。

 

 サンタンデール、BBVA、バンキンテルは4.8─

9.9%高。

 欧州銀行株<.SX7P>は4.8%上昇した。 

 ポルトガルはこの日10年債と4年債の入札を実施し、予定額のほぼ上限となる計12

億4900万ユーロ(16億2000万ドル)を調達。10年債は前回と比べて応札倍率

が上昇し、平均利回りは低下した。

 入札結果を受け、同国への支援要請圧力が一部和らいだほか、13日実施されるスペイ

ン国債入札をめぐる懸念も後退した。

 心強い経済指標や中国の金属需要拡大への期待から、主要な非鉄金属価格が上昇し、資

源関連株に買いが入った。STOXX欧州600資源株<.SXPP>は2.1%高。アングロ・

アメリカンは3.4%高、ENRCは4.4%高。

 個別銘柄ではエアバスの親会社EADSが2.1%高。一時2年ぶり高値をつ

ける場面もあった。インドの格安航空会社インディゴーとの間で、航空機180機(総額

156億ドル相当)の受注契約を結んだとのニュースが好感された。

 

 <ユーロ圏債券> 独連邦債が12月下旬以来の水準に低下した。この日のポルトガル

国債入札が堅調な需要を集めたこと、また欧州の救済基金の規模拡大に向けた議論が出て

いることで、安全資産としての独連邦債の需要が低減した。

 ポルトガルはこの日、10年債(2020年6月償還)と4年債(2014年10月償

還)の入札を実施し、12億4900万ユーロ(16億2000万ドル)を調達。10年

債入札で平均落札利回りが前回11月の入札から低下した。こうしたなか、周辺国国債と

独連邦債の利回り格差は縮小した。

 ただ周辺国国債の利回りは依然として高止まりしており、アナリストは、ポルトガルの

国債入札がユーロ圏債務危機における転換点にはならないとの慎重な見方を示している。

 

 独連邦債先物3月限は一時122ティック下げた後、110ティック安の

124.69で清算した。

 10年物の独連邦債とポルトガル国債との利回り格差は

26ベーシスポイント(bp)縮小の383bpとなった。

 ポルトガル国債10年物の利回りは6.883%に低下。同国政府がこの日の国債入札

で調達した資金は予定額のほぼ上限。応札倍率が高かったことで、10年債利回りは一時

6.716%に低下した。

 

 今週はポルトガルに続き、スペインとイタリアが13日に国債入札を行う。ラボ銀行の

ストラテジスト、ジェーン・フォレー氏は「スペインの国債入札は(欧州債務危機が)ス

ペイン市場に波及しているかどうかを見極める上での試金石となる」と述べた。

 10年物の独連邦債とスペイン国債との利回り格差は28ベーシbp縮

小の243bp。10年物イタリア国債との利回り格差は15ベーシbp

縮小して173bpとなった。

 

 この日の取引で独連邦債を圧迫したのは、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の

規模と適用範囲の拡大に向けた議論。この問題は17日に開かれるユーログループの財務

相会合で議題として取り上げられる見通しとなっている。

 市場関係者は「救済メカニズムとEFSFの拡大、さらにはポルトガルに対する支援な

どに関する議論はすべて、独連邦債の圧迫要因となっている」としている。

                           [東京 13日 ロイター]

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