■NY株式:ダウは165ドル高、税制改革への期待強まる
20日の米国株式相場は上昇。
ダウ平均は165.59ドル高の23328.63、ナスダックは23.99ポイント高の6629.05で取引を終了した。
米上院で18年度予算案が可決され、税制改革への実現期待が強まり、買いが先行。
7-9月期の堅調な企業決算を受けて投資家心理が改善したほか、長期金利の上昇も好感され、終日堅調推移となった。
ダウ、S$P500、ナスダック総合指数が最高値を更新した。
セクター別では、銀行や食品・生活必需品小売が上昇する一方で家庭用品・パーソナル用品や医薬品・バイオテクノロジーが下落した。
運動靴メーカーのスケッチャーズUSA(SKX)は市場予想を上回る決算を発表し、40%近い大幅上昇。
複合企業のハネウェル・インターナショナル(HON)や決済サービスのペイパル(PYPL)も決算内容が好感され、堅調推移。
航空機のボーイング(BA)は中国南方航空が航空機38機を購入し、買われた。
米国債利回りの上昇を受けて、ゴールドマンサックス(GS)やJPモルガン(JPM)などの金融関連企業が上昇。
一方で、家庭用品のプロクター&ギャンブル(PG)は決算で売上が小幅増収にとどまり、下落した。
次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長の行方に注目が集まっている。
FRB議長候補は5名となりタカ派・ハト派が入り混じっており、将来の金利動向を見極めるために同人事は重要だ。
一方で、タカ派の議長が選出された場合でも、株式相場の上昇を反落させるほどの影響はないだろう。
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■NY為替:米税制改革成立期待にドル高、113.57円/1.1763ドル
20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円10銭から113円57銭まで上昇し、113円51銭で引けた。
トランプ政権による税制改革成立期待や予想を上回った米国の9月中古住宅販売件数を受けてドル買いに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは、1.1821ドルから1.1763ドルまで下落し、1.1780ドルで引けた。
欧米金利差の拡大観測を受けたユーロ売り・ドル買いが再燃。
ユーロ・円は、133円84銭から133円51銭まで下落。
ポンド・ドルは、1.3161ドルから1.3201ドルへ上昇した。
ハードブリグジットへの警戒感が緩和した。
ドル・スイスは、0.9811フランから0.9853フランまで上昇した。
■NY原油:反発で51.47ドル、イラク情勢悪化を警戒した買いが入る
NY原油先物11月限は反発(NYMEX原油11月限終値:51.47 ↑0.18)。
イラク情勢をめぐる地政学的リスク増大に対する警戒感が高まっており、原油供給不安は払しょくされていないことが要因。
ただ、米長期金利の上昇や外為市場でドル高が進行したことから、戻り売りの興味も散見されており、NY原油先物はやや上げ渋った。
なお、この日は11月限の売買最終日。
NY原油先物12月限は+0.33ドルの51.84ドルだった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 27.17ドル +0.59ドル(+2.22%)
モルガン・スタンレー(MS) 50.68ドル +0.89ドル(+1.79%)
ゴールドマン・サックス(GS)244.73ドル +4.74ドル(+1.98%)
インテル(INTC) 40.43ドル +0.34ドル(+0.85%)
アップル(AAPL) 156.25ドル +0.27ドル(+0.17%)
アルファベット(GOOG) 988.20ドル +3.75ドル(+0.38%)
フェイスブック(FB) 174.98ドル +0.42ドル(+0.24%)
キャタピラー(CAT) 131.36ドル -0.19ドル(-0.14%)
アルコア(AA) 47.93ドル +1.39ドル(+2.99%)
ウォルマート(WMT) 87.44ドル +1.04ドル(+1.20%)
スプリント(S) 6.93ドル -0.14ドル(-1.98%)