ドル/円
午後3時現在 91.37/42 1.2216/21 111.63/68
正午現在 91.60/63 1.2245/50 112.17/21
午前9時現在 91.14/17 1.2245/49 111.63/65
NY17時現在 90.97/01 1.2201/06 111.21/26
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[東京 2日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点
から上昇した91円半ば。鳩山首相の辞任表明を受けて、円は対ドルで80銭程度、対ユ
ーロで1円程度下落するなど全面安となった。しかし、午後の取引では下げ幅を縮小する
など、値動きへの影響は限られた。
アジア時間のドルは早朝安値の90円後半から一時91.78円まで、ユーロは同11
0円後半から112.50円まで上昇した。鳩山首相の辞意表明を受けて円売りが大きく
進んだ。円は対英ポンド
でも76円後半へ1.5円下落した。「政治的な不透明要因の増大が懸念された」(外銀)
という。
しかし、午後に入ると円安は一服。ドルは91円半ばへ、ユーロは111円半ばへとも
に下落した。メリルリンチ日本証券のFXストラテジスト・藤井知子氏は「日本の政治は
海外勢に対し、政権は短命だが経済などの大勢に影響はないとの印象を与えてきた。今回
も若干の円安反応はあるだろうが、すぐに資本移動が起こって大きく円が売られるのは考
えづらい」と話している。
ユーロ/ドルは1.22ドル前半で上値の重い展開となった。アジア時間には、欧州中
央銀行(ECB)理事会メンバーであるノワイエ仏中銀総裁が、2日付独ハンデルスブラ
ット紙のインタビューで「現在のユーロの対ドル相場は過去10年の平均付近にある。決
して異常に低い水準ではない」と述べたと伝わった。「発言に大きく反応した感じはない
が、ユーロは戻り売りスタンスが大勢」(別の外銀)という。
前日海外で、ユーロは欧州不安をめぐる数多くのうわさやニュースを受けて、1.22
ドル後半から1.2110ドルまで200ポイント近く下落して4年ぶり安値を更新。し
かし、その後は短期筋の買い戻しが優勢となって1.23ドル半ばまで250ポイント近
く切り返す激しい値動きとなった。
<カナダは連続利上げに不透明感>
アジア時間の取引では、ドル/カナダドル
ナダドルまで上昇。前日海外の高値を小幅に上抜け、27日以来1週間ぶりドル高/カナ
ダドル安水準をつけた。中国を訪問中のフレアティ財務相はロイターとのインタビューに
応じ、政策金利について「今年どうするというプランはない。ただ状況を見ていくしかな
い」と発言した。
カナダでは前日にカナダ銀行(中央銀行)が市場予想通り0.25%の利上げを実施、
政策金利を0.5%とした。主要7カ国(G7)で金融危機後に利上げを実施したのは初
めて。ただ、同時に発表した声明で「見通しがかなり不透明であることを踏まえると、金
融刺激の一段の緩和は国内外の経済動向を見据えながら慎重に判断していかなければなら
ない」としたことで、今後も継続的な利上げを予想していた市場では「ハト派な印象」
(外銀)との見方が広がり、カナダドルは軟化した。
ロイターが中銀の利上げ実施後、カナダのプライマリーディーラーを対象に行った聞き
取り調査によると、12社のうち11社が7月も利上げを続けると回答。見方は大きく変
わらなかった。
(ロイター 基太村真司記者)