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欧州市場サマリー(2日)

発行済 2011-08-03 04:12

             1358GMT     1日終盤

ユーロ/ドル    1.4268 1.4249

ドル/円    77.080 77.240

ユーロ/円 110.00 110.10

            2日終値    前営業日終値

株 FT100 5718.39(‐56.04) 5774.43

  クセトラDAX    6796.75(‐157.23) 6953.98

金 現物午後値決め 1637.75 1623.00

              先物    現物利回り

3カ月物ユーロ(9月限)  98.405 (+0.025)  0.679(0.737)

独連邦債2年物 1.012(1.115)

独連邦債10年物(9月限) 132.16 (+0.99) 2.379(2.463)

独連邦債30年物   3.174(3.255)

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 <為替> スイスフランが値上がりしている。対ユーロで過去最高値を更新し、対ドル

でも最高値近辺で推移している。世界的な経済成長の足取りの重さに加え、ユーロ圏債務

危機懸念の再燃で、安全資産への逃避買いが進んでいる。

 朝方発表された6月の米個人消費支出が予想を下回ったことを受け、ユーロは対ドルで

下げ幅を縮小した。ただ、対スイスフランと対円では値下がりが続いた。

 電子取引システムEBSで、ユーロ/スイスフランは過去最安値となる

1.0985スイスフランまで下落。その後は1%安の1.1058スイスフランで推移

した。

 ドル/円は0.2%安の77.08円と、前日にEBSでつけた4カ月ぶりの安

値の76.29円に迫った。

 

 <株式> ロンドン株式市場は続落して引けた。投資家の間に世界経済の見通しに対す

る懸念が広がり、鉱山株が売られた。

 FT100種総合株価指数<.FTSE>は終値としては6月24日以来、5週間ぶりの安値

となった。

 朝方発表された6月の米消費支出が予想外に減少したことから金属価格が下落し、鉱山

株<.FTNMX1770>が値下がりした。

 銀行株<.FTNMX8350>は幅広く売られた。バークレイズは決算を受けて0.1%

安、ロイズは3%、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)

は2.2%、それぞれ値下がりした。

 一方、ディフェンシブ銘柄の公益株は上昇。水道会社のノーサンブリアン・ウォーター

が、香港の実業家、李嘉誠氏が経営するチョンコン・インフラストラクチャー

(CKI)<1038.HK>から買収提案を受けたことを明らかにし、セクターを支援した。ノ

ーサンブリアンは4.5%高。

 水道企業のセバーン・トレントは2.5%高、ユナイテッド・ユーティリティ

ーズは1.1%上昇し、ブリティッシュ・アメリカン・タバコは1.0%

高で取引を終えた。

 欧州株式市場は続落して取引を終えた。投資家の懸念は米債務上限引き上げ問題から世

界経済成長のぜい弱さにシフトし、ユーロ圏周辺国の債務危機懸念から銀行株が値下がり

した。

 FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は19.26ポイント(1.80%)

安の1048.71と、1日の取引としては3月以来の大きな下げを記録。終値としては

2010年8月以来、11カ月ぶりの安値となった。

 DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は48.45ポイント(1.87%)安

の2544.89。  

 株は幅広く値下がりし、米経済の成長失速懸念から特に鉱山株の値下がりが目立った。

STOXX欧州600資源株指数<.SXPP>は2.5%低下。エクストラータは好決

算にもかかわらず3.6%値下がりした。

 ベアリング・アセットのファンドマネージャー、ジェームス・バックリー氏は「最大の

懸念は世界経済の失速だ」としたうえで「今日発表された決算は、決して悪い数字ではな

かった。決算がさえない市場の原因だとは考えていない」との見解を示した。

 ユーロ圏周辺国が抱える債務水準への懸念からSTOXX欧州600銀行株指数

<.SX7P>は2.5%低下し、2年2カ月ぶりの低水準となった。

 銀行セクターの株価は、年初来16%下落している。

 トムソンロイター・ユーロ圏周辺国の銀行株指数<.TRXFLDPIPUBANK>は3.9%低下。

イタリアの銀行、インテサ・サンパオロは5.2%、ウニクレディト

は5.8%、それぞれ値下がりした。

 このほかクレディスイスは7.4%安、UBSは7.7%と大きく

値を下げた。

 一方で値上がりしたのは、フレスニロで4.6%高。上半期のコア収益が92

%上昇したことに加え、銀と金の価格が値上がりしていることが好感された。 

 ドイツの高級車大手BMWは決算が予想を上回ったものの、株価は2.6%

値下がりした。

 デンマークの宝飾品メーカー、パンドラは、今年度の業績見通しを引き下

げたことが嫌気され65%下落した。

 

 <ユーロ圏債券> イタリアとスペインの国債利回りが14年ぶりの高水準に上昇した。

世界経済の先行き懸念が高まるなか、リスク資産の売りがかさんだ。

 10年物のイタリア国債とスペイン国債の利回りは急上昇し、1997年以来の水準を

更新。独連邦債との利回り格差は、それぞれユーロ導入後で最大となった。

 また5年物イタリア国債利回りは、同スペイン国債と同水準まで上昇。こ

れまで圧力に耐えてきたイタリアの信用が凋落(ちょうらく)していることが付けられた。

 INGのストラテジスト、アレッサンドロ・ジアンサンティ氏は「市場では、世界が再

びリセッション(景気後退)に陥るとの懸念が出ている」とし、ユーロ圏周辺国は大きな

打撃を受けると指摘した。 

 アナリストの間では、イタリアとスペインの国債利回りは今後も上昇し続けるとの見方

が出ている。

 ウエストLBの債券ストラテジスト、ジョン・デービーズ氏は「欧州連合(EU)およ

びスペイン、イタリア両国が、短期的に市場の沈静化に向けた措置を打ち出す用意がある

とは思えない。このため、イタリア国債とスペイン国債の利回りがすでに最高水準に達し

たとはみていない」とし「さらなる上昇余地がある」と述べた。 

 リスク回避の動きから独連邦債が買われ、10年物独連邦債利回りは9カ月ぶりの水準

に低下。同利回りはインフレ率を下回り、実質的な国債利回りは約半世紀ぶりにゼロ%を

下回った。

 

                           [東京 3日 ロイター]

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