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欧州市場サマリー(9日)

発行済 2011-08-10 03:52

             1344GMT     8日終盤

ユーロ/ドル    1.4233 1.4174

ドル/円    77.200 77.730

ユーロ/円 109.90 110.22

            9日終値    前営業日終値

株 FT100 5164.92(+95.97) 5068.95

  クセトラDAX    5917.08(‐6.19) 5923.27

金 現物午後値決め 1736.00 1693.00

              先物    現物利回り

3カ月物ユーロ(9月限)  98.635 (‐0.010)  0.471(0.509)

独連邦債2年物 0.751(0.718)

独連邦債10年物(9月限) 132.67 (‐0.41) 2.338(2.270)

独連邦債30年物   3.117(3.056)

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 <為替> スイスフランが上昇し、対ユーロと対ドルで過去最高値を更新した。

 スイスフランの最高値更新は3営業日連続。投資家の間で、世界経済の先行きや株安に

対する懸念が広がり、安全資産への逃避買いが進んでいるという。

 電子取引EBSによると、ユーロ/スイスフランは一時、過去最安値の

1.0475スイスフランまで値下がりし、その後は1.7%安の1.0528スイスフ

ランで推移している。

 ドル/スイスフランはも一時、過去最安値の0.73592スイスフランま

で値下がりし、その後は2.1%安の0.7394スイスフランで取引されている。

 

 <株式> ロンドン株式市場は反発。前日つけた13カ月ぶりの安値から値を戻した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で世界規模の債務

問題や成長懸念が和らぐとの期待感が高まっている。

 FT100種総合株価指数<.FTSE>の上昇は8営業日ぶり。前日までの7営業日で約1

4%下落している。

 この日の相場は不安定で、300ポイント以上の大幅なレンジでの取引となった。経済

の先行き不透明感を背景とした投資家の警戒感の高まりを示唆している。 

 これまで値下がりのきつかった鉱山株<.FTNMX1770>、石油株<.FTNMX0530>、銀行株

<.FTNMX8350>が値上がり。相場が底を打ったとの期待感から投資家の買いが入った。

 個別銘柄では、半導体設計のARMホールディングスが7.7%、エンジニア

リング大手のウィアー・グループが7.8%それぞれ上昇。

 インターコンチネンタル・ホテルズは、上半期の業績見通し引き上げが好感さ

れ8.2%値上がりした。

 欧州株式市場は反発して取引を終えた。これまでの2週間半で20%低下し、投資家の

安値買いが入ったことから幅広い銘柄が値上がりした。米連邦公開市場委員会(FOMC)

声明で米経済回復への対策が示されるのではないかとの期待感も追い風となった。

 FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は11.61ポイント(1.24%)

高の947.90。

 DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は7.33ポイント(0.32%)高の

2294.24。

 FOMC声明への期待感から、これまで大きく売り込まれてきた鉱山株、自動車株、ハ

イテク株などが買われた。

 この2週間で20.5%低下したSTOXX欧州600資源株指数<.SXPP>は3%高。

 個別銘柄ではリオ・ティントが4.7%、BHPビリトンは3.5%そ

れぞれ値上がりした。

 STOXX欧州600ハイテク株指数<.SX8P>は3.2%上昇し、STOXX欧州

600自動車株指数<.SXAP>は2.8%高。両セクターはこれまで大きく値下がりしてい

た。

 銀行株もこの日は値上がりし、STOXX欧州600銀行株指数<.SX7P>は0.6%高

で取引を終えた。ただ、同指数は世界経済やユーロ圏周辺国の債務危機に対する懸念から

2月中旬以降で35.6%低下している。

 ラスボーズの最高投資責任者(CIO)、ジュリアン・チリングワース氏は「これまで

売られすぎた状態からの戻しがみられる」とした上で「短期的には、相場は米連邦準備理

事会(FRB)の発言に反応した値動きとなるだろう。しかし、向こう数カ月間で相場は

不安定な状態に逆戻りすると考えている。今が買い時かどうかを言及するのは難しい」と

話した。

 投資家のリスク警戒感を示すユーロSTOXX50ボラティリティ指数<.V2TX>は、こ

の日2.4%上昇にとどまった。

 

 <ユーロ圏債券> 欧州中央銀行(ECB)がイタリアとスペインの国債買い入れを継

続しているとみられるなか、前日に引

き続き両国の国債利回りが低下した。

 ECBは8日にイタリアとスペインの国債買い入れを開始したと見られており、前週は

6%を超える水準で推移していた両国の国債利回りは、この日はともに5.0%に向けて

低下した。

 10年物イタリア国債利回りは14.2ベーシスポイント(bp)低下

し5.19%で推移。10年物スペイン国債利回りは12bp低下の

5.09%で推移した。 

 市場関係者は、ECBは5年─10年債を中心にイタリアとスペインの国債買い入れを

実施しているとしている。過去2日間の買い入れ規模については35億─90億ユーロと、

推測の幅は広い。

 ウニクレディトの債券ストラテジスト、コルネリウス・パープス氏は「欧州金融安定フ

ァシリティー(EFSF)が機能し始めるまで、ECBはイタリアとスペインの国債が制

御可能な状態にあることを保証する努力を続けるとみられる」と予想。ただ「ECBは一

段と大規模な資金を投入する必要に迫られる可能性がある」との懸念を示した。

 ロイター調査によると、ファンドマネジャーは、市場を沈静化するためにECBは少な

くとも1000億ユーロ(1420億ドル)のイタリアとスペインの国債を買い入れる必

要があると試算している。 

 この日はフランス国債利回りが前日に続き上昇。スタンダード&プアーズ(S&P)が

フランスの「AAA」格付けを向こう2年間に引き下げる計画はないとの立場を示したに

もかかわらず、10年物フランス国債利回りは9.4bp上昇し3.24

%となった。

 市場関係者は、市場の注目はイタリアとスペインの国債から「保護されていない」フラ

ンスとベルギーの国債に移っているとしている。 

 この日は米連邦準備理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催。FO

MC声明で、金融市場沈静化に向けた何らかの言及があるか、注目が集まっている。 

 独連邦債先物9月限は67ティック安の132.41で清算した。

 

                           [東京 10日 ロイター]

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