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欧州市場サマリー(12日)

発行済 2011-09-13 04:08

             1334GMT     9日終盤

ユーロ/ドル    1.3633 1.3651

ドル/円    77.150 77.550

ユーロ/円 105.20 105.91

            12日終値    前営業日終値

株 FT100 5129.62(‐ 85.03) 5214.65

  クセトラDAX    5072.33(‐117.60) 5189.93

金 現物午後値決め 1834.00       1851.00

              先物    現物利回り

3カ月物ユーロ(12月限)  98.880 (‐0.035)  0.276(0.316)

独連邦債2年物 0.432(0.402)

独連邦債10年物(12月限) 138.31 (+0.54) 1.742(1.762)

独連邦債30年物   2.675(2.751)

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 <為替> ユーロが対ドルで値上がりしている。一時は7カ月ぶりの安値まで値下がり

したものの、フランスのバロワン経済・財政・産業相が同国はギリシャの債務危機対応に

耐えられるとの認識を示したことなどを好感し横ばいの水準まで値を戻した。

 しかし、ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥るとの懸念が根強いことに加え、ユ

ーロ圏の金融システムへの波及リスクから、ユーロの上昇基調は限定的とみられている。

 電子取引EBSによると、ユーロ/ドルは一時、2月以来の安値

1.34949ドルまで値下がりした後は値を戻し、1.36497ドルで推移している。

 一方、ロイターによるとユーロ/円は一時、10年ぶりの安値である

103.90円まで値下がりした。現在は0.5%安の105.42円で取引されている。

 

 <株式> ロンドン株式市場は続落。商品(コモディティ)価格の下落に追随し鉱山株

とエネルギー株が売られた。一方で銀行株が一部値を戻し相場を下支えした。

 FT100種総合株価指数<.FTSE>は一時、5059.22まで値下がりしたものの、

その後下げ幅を縮小した。 

 不安定な取引のなか、銀行独立委員会(ICB)による国内の銀行セクター改革に関す

る最終報告書の発表を受けて銀行株<.FTNMX8350>が下げた。

 ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)は3.4%、ロイズ・バ

ンキング・グループは1.5%それぞれ値下がり。バークレイズ

1.6%下落して取引を終えた。

 HSBCは2.4%安。銀行株はユーロ圏債務懸念、および仏銀の格下げに関

するうわさにも圧迫された。

 一方で、新興国で幅広く事業を展開するスタンダード・チャータード(スタンチャート)

は0.7%上伸した。 

 石油株<.FTNMX0530>の値下がりがきつく、BGグループは2.2%安。

 鉱山株<.FTNMX1770>もLME銅先物が1カ月ぶりの安値となったことに追随し

大きく下げて引けた。

 

 欧州株式市場は大幅続落し、FTSEユーロファースト300種指数は2年ぶりの安値

をつけた。ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念に加え、イタリアの国債入札で利回

りが上昇していることを嫌気し、ほぼ全面安の展開となった。

 FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は24.54ポイント(2.68%)

安の890.98で取引を終了。一時は3.7%下落し2年ぶりの安値をつけた。

 DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は78.66ポイント(3.79%)安

の1995.01。

 仏銀の下げがきつい。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスによる格

下げ懸念が圧迫した。

 ソシエテ・ジェネラルは11%値下がりし、1992年以来の安値水準をつ

けた。2007年4月に1100億ユーロだった同行の時価総額は、この日の時点で12

0億ユーロに減少している。

 BNPパリバは、イタリア国債の利回り上昇から同国でのエクスポージャー

が嫌気され12%安で引けた。

 グローパル・エクイティーズのデビッド・テボー氏は「投資家の懸念はギリシャにとど

まらない。イタリア国債の入札利回りが急上昇したことからも分かる通り、債務危機問題

は波及しつつある」との見解を示した。

 英FT100種総合株価指数<.FTSE>は1.6%、独DAX指数<.GDAXI>は2.3%、

仏CAC40種指数<.FCHI>は4%それぞれ下落。

 STOXX欧州600種指数<.STOXX>は年初来で21%下落している。

 

 <ユーロ圏債券> 独連邦債先物12月限が同限月としての最高値に上昇し、ギリシャ

国債が過去最安値を更新した。ギリシャがデフォルト(債務不履行)に追い込まれるとの

観測が高まり、域内銀行システムの健全性に懐疑的な見方が広がった。

 ギリシャが財政目標を達成できないとの見通しから支援を受けることができず、デフォ

ルトに追い込まれるとの観測で、フランスの銀行に対する懸念が拡大し、安全資産として

の独連邦債への買いが膨らんだ。 

 独連邦債先物12月限は138.61に上昇し、同限月としての最高値をつけ

た。10年物独連邦債利回りは1.707%に低下。

 2年物ギリシャ国債の利回りは19.8%上昇し、83%に迫った。

 10年物ギリシャ国債の対独連邦債利回り格差は約270ベーシスポイ

ント(bp)拡大し、過去最大の2167bp。クレジット・デフォルト・スワップ

(CDS)市場ではギリシャ国債のデフォルトに対する保証コストが過去最高に達した。

 市場では、欧州連合(EU)など3機関によるギリシャ支援継続の条件となっている目

標達成に向けたギリシャの取り組みに対し失望感が広がっている。

 ウエストLBのフィクストインカム・ストラテジスト、ジョン・デイビース氏は「ギリ

シャに対し赤信号が点滅している」と述べ、「市場はギリシャのデフォルトが数カ月前の

予想よりかなり早期に起こる可能性を強く懸念している」と指摘した。 

 RIAキャピタル・マーケッツのストラテジスト、ニック・スタメンコビッチ氏は、イ

タリアとスペインが今週実施する国債入札が目先の注目材料になると述べた。

 欧州中央銀行(ECB)のシュタルク専務理事が辞任を表明したことを受け、国債買い

入れに向けたECBの意思をめぐり不透明感が高まっている。

 イタリアは13日に最大70億ユーロ、スペインは15日に最大40億ユーロの国債入

札を実施する。

 12日の市場でイタリア10年債の利回りは16bp上昇の5.58%。

独連邦債との利回り格差は382bpに拡大した。スペイン10年債の利回りも17bp

上昇の5.34%となり、対独連邦債利回り格差は358bpに拡大した。

 イタリア国債をめぐっては、ムーディーズが今週、格付け見直しを終える見通しで、ア

ナリストは1ノッチを超える幅の格下げがあれば周辺国債市場の緊張が高まると予想して

いる。

 

                           [東京 13日 ロイター]

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