*この記事は5日に配信しました。
1541GMT 3日終盤
ユーロ/ドル
ドル/円
ユーロ/円
4日終値 前営業日終値
株 FT100 5126.00(‐ 85.18) 5211.18
クセトラDAX 5938.88(‐115.75) 6054.63
金 現物午後値決め 1203.50 1215.00
先物 現物利回り
3カ月物ユーロ(6月限) 99.270 (+0.000) 0.266(0.188)
独連邦債2年物 0.484(0.505)
独連邦債10年物(6月限) 129.50 (+1.00) 2.578(2.663)
独連邦債30年物 3.313(3.360)
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<為替> ユーロ/ドルが1.20ドルを割り込み、4年超ぶり安値をつけた。ハンガ
リー政府関係者の発言で欧州債務危機の拡大を懸念する見方が強まったことや米株価の急
落が背景となった。
5月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の増加が予想より小幅だったことから、リスク
回避志向が強まり、円やスイスフランなどに逃避買いが入った。
<株式> ロンドン株式市場は反落。米雇用統計が失望を誘った。また、仏銀ソシエテ
・ジェネラル
圧迫した。
5月の米雇用統計・非農業部門雇用者数は前月比43万1000人増となり、ロイター
がまとめたアナリスト予想の51万3000人増に届かなかった。また、民間部門の雇用
は前月から減速した。オバマ米大統領が2日、5月の雇用統計では力強い雇用の伸びが示
されるとの見方を示していたため市場の期待が高まっていた。
シティ・インデックスの市場ストラテジスト、ジョシュア・レイモンド氏は「きょうの
米雇用統計は景気回復を期待する向きにとって痛手だった。投資家は労働市場の回復が減
速し始めたのか、これが米経済成長にどう影響するのか、疑問に思っている」と述べた。
成長をめぐる懸念から商品(コモディティ)関連株が売られた。
需要見通しの後退を受けて金属価格は軒並み下落。鉱山株ではロンミン
ベダンタ・リソーシズ
原油価格の下落を背景にエネルギー株も安い。ロイヤル・ダッチ・シェル
1.7%、BGグループ
一方、BP
備隊によると、同社はメキシコ湾の原油流出事故で破損した海底の油井に蓋を設置した。
また、配当停止を求める政治的圧力に抵抗している。
市場関係者によると、ソシエテ・ジェネラルのデリバティブ関連業務をめぐり懸念が広
がっている。ただ、一部のトレーダーは、うわさが正しくない可能性を指摘している。
同行は、デリバティブに関するうわさについて何もコメントすることはないとした。
バークレイズ
イヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)
ープ
ハンガリーのオルバン首相報道官は、同国がギリシャ型債務危機を回避する確率は非常
に低いとの見方を支持すると発言。これを受けて投資家の不安が広がった。
欧州株式市場は5日ぶりに反落した。この日発表された5月の米雇用統計が失望を誘う
内容となったことに加え、仏銀ソシエテ・ジェネラル
行株が下落し、相場全体の重しとなった。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>終値は18.90ポイント(1.86
%)安の998.60。ただ週初からは0.1%上げて今週の取引を終えた。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は80.57ポイント(3.06%)安
の2553.59で引けた。
5月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月と比べて43万1000人の増
加となり、予想の51万3000人増を大幅に下回った。また市場関係者によると、ソシ
エテ・ジェネラルは同社のデリバティブ部門への懸念から売られた。
ブレウィン・ドルフィンの主任ストラテジスト、マイク・レンホフ氏は「米雇用統計が
予想を下回る結果になったのは非常に残念だ」とし「この日は悪いニュースばかりで、息
をつく暇もなかった」と述べた。
ハンガリー首相の報道官が、同国がギリシャ型の債務危機を回避できる可能性はかなり
低いとの見方を支持したことも市場心理を悪化させ、東欧諸国へのエクスポージャーが高
い銀行株の下落につながった。
ライファイゼン・インターナショナル
東欧諸国へのエクスポージャーが高い銀行の多くは年初から大きく下落している。年初
からの下落率は、ソシエテ・ジェネラルが約35%、ライファイゼンが21%。
BP
の原油流出事故の対策に追われる中、同社は配当金の支払い停止を求める政治的圧力に抵
抗している。
ただその他の石油関連株は下落。BGグループ
<ユーロ圏債券> 独連邦債先物が最高値を更新。独連邦債とユーロ圏周辺国債利回り
格差も拡大した。米雇用統計が予想に届かなかったことや、ユーロ圏債務危機の先行き不
透明感から、リスク資産を手放す動きが高まった。
5月米雇用統計の非農業部門雇用者数は前月比43万1000人増加したものの、アナ
リスト予想の51万3000人増には届かなかった。
RIAキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、ニック・スタメンコビッチ氏は
「米雇用統計は明らかに失望感を誘い、リスク資産に下向き圧力をもたらした」と述べた。
また、トレーダーは、欧州中央銀行(ECB)による国債買い入れをめぐる疑問が周辺
国債を圧迫したと指摘。ECBはこの日、ギリシャ国債の2年・10年物の買い取りを実
施したが、今週は大規模な買い入れは行わなかったもよう。
ハンガリーの首相報道官が同国の財政状況について、ギリシャと同じシナリオを避けら
れる見込みはわずかとの見方を示したことも、圧迫材料となった。
トレーダーは、銀行の評価損をめぐる懸念を背景に、このニュースはとりわけオースト
リア・イタリア国債を圧迫したと指摘した。
10年物スペイン国債利回りはユーロ導入以来の高水準をつけた。
イタリア国債利回りは2009年1月以来、フランス国債利回りも09年5月以来の水
準にそれぞれ上昇した。
独連邦債先物6月限
足を速める中、一時129.63に上昇した。
1515GMT時点で、独連邦債2年物
(bp)低下し0.490%。同10年物
2.586%。
ショイブレ独財務相が「出口戦略」を2011年から実施する方針を発表すると、独政
府高官が明らかにしたことも独連邦債を支援した。ディーラーは、独連邦債入札が縮小す
る見通しが好感されたと指摘した。
スペイン、イタリア、ポルトガル国債などの入札を控え、周辺国債は来週一段と圧迫さ
れる可能性があるとみられている。
[東京 5日 ロイター]