再送：欧州市場サマリー（18日）

＊この記事は１９日に配信しました。

　　　　　　　　　　　　　　 1604GMT 　　　 　17日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.2365 1.2378

ドル／円 　　　　 90.790 90.980

ユーロ／円 112.26 112.64

　　　　　　　　　　　　　　18日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5250.84（‐3.05） 5253.89

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6216.98（‐6.56） 6223.54

金　現物午後値決め 1256.00 　1245.00

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(９月限)　 99.080 (‐0.020)　　0.322(0.310)

独連邦債２年物 0.583(0.511)

独連邦債１０年物(９月限) 127.69 (‐0.67) 2.733(2.662)

独連邦債３０年物 　 3.439(3.412)

------------------------------------------------------------------------------

　＜為替＞　ユーロが対ドルで３週間ぶり高値近辺を維持。週間ベースでは１年超ぶり上

昇率になる見通しとなっている。欧州連合（ＥＵ）による銀行のストレステスト（健全性

審査）の結果が発表されることになり、ユーロの見通しを見極める動きが出ている。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は８営業日ぶりに小反落。鉱山株が上昇したものの、デ

ィフェンシブ銘柄が売られ、相場を圧迫した。

　株式オプションの期日に絡み、米国市場で振れが予想されるなか、積極的な取引が手控

えられたという。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>は週足で１．７％高となった。

　鉱山株は上昇し、相場を下支えた。エクストラータは１％高、ＢＨＰビリトン

は１．６％高。オーストラリア政府が、資源超過利潤税の導入をめぐり内容の変

更を検討するとの期待が高まっている。

　金が１２６０ドルを超え最高値を更新するなか、フレスニロ は

３．４％高、ランドゴールド・リソーシズは２．９％高。

　リスク選好度が若干高まったことで、タバコや医薬品株などディフェンシブ銘柄を手放

す動きが出た。

　欧州株式市場は８営業日続伸。欧州連合（ＥＵ）首脳が銀行の健全性審査（ストレス

テスト）の結果開示で合意したことを受け、銀行株が買われた。

　この日は先物やオプションなど４種類の清算日が重なるクアドルプル・ウィッチング

（quadruple witching）となったことで、ボラティリティが高まった。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は２．６８ポイント（０．２６％）高

の１０４４．５２と、終値ベースでは５月１３日以来の高値となった。同指数の８営業日

続伸は過去１１カ月で最長。週足では２．５％高となり、４週連続で上昇した。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は８．９０ポイント（０．３３％）高の

２７３７．０２。

　銀行株が高い。ソシエテ・ジェネラル、クレディ・アグリコル、Ｕ

ＢＳは１．７─６．１％高。

　ＥＵが銀行のストレステストの結果を７月後半に開示することで合意したことについて、

アナリストは欧州の銀行に対する信頼感が高まると指摘した。

　スペインのバンコ・サンタンデールは３．５％高。英ロイヤル・バンク・オブ

・スコットランド（ＲＢＳ）の数百店舗を買収する提案をしたことを明らかにし

た。ＲＢＳも０．６％高。

　半面、医薬品株は値下がりした。サノフィ・アベンティスは３％安。同社の

糖尿病治療薬ランタスに発がん性の疑いがあるとのうわさをアナリストやトレーダーは指

摘した。

　ＢＰは一時上昇していたが値を消し、０．６％安で終了した。ムーディーズが同

社の格付けを３ノッチ引き下げ「Ａ２」としたことを嫌気した。

　＜ユーロ圏債券＞　独連邦債が下落。一方、前日の好調なスペイン国債入札を背景に同

国の債務借り換えをめぐる懸念が後退し、ユーロ圏周辺国債は上昇した。

　マドリードを訪れている国際通貨基金（ＩＭＦ）のストロスカーン専務理事は、スペイ

ン政府の緊縮財政措置について「正しい方向に向かっている」と評価した。

　１０年物のスペイン国債と独連邦債の利回り格差は１９４ベーシスポイント（ｂｐ）に

縮小。１４日以来の低水準となった。前日の好調な入札を手がかりに、投資家はスペイン

国債をめぐるリスクを見直した。

　センチメントが改善するなか、他の周辺国債も押し上げられ、１０年物のイタリア国債

と独連邦債の利回り格差は１２５．３ｂｐと、５月２０日以来の低水準と

なった。

　スペイン経済省関係者は１７日、７月に期日を迎える２４０億ユーロ（２９４億

３０００万ドル）の債務を返済するために債券を発行する必要はないとの見方を示した。

同国は７月に１６２億ユーロの長期債と約８０億ユーロの短期債を償還する必要がある。

　モルガン・スタンレーのアナリスト、ローレンス・マトキン氏は「スペインの債務借り

換えリスクをめぐる懸念も現在の価格動向も行き過ぎだ。しかし、スペインの銀行セクタ

ーをめぐる懸念は長引く公算が大きい。われわれは、スペイン国債に関し、イタリア・ア

イルランド国債に対しショートにするという見方からニュートラルに変更する」と述べた。

　また、欧州連合（ＥＵ）は、銀行の健全性審査（ストレステスト）の結果を７月後半に

開示することで合意した。スペインは個別行ベースで結果を発表する方針を示した。

　１５３０ＧＭＴ時点で、独連邦債先物９月限は６３ティック安の１２７．７３。

清算値は１２７．６７。

　独連邦債２年物利回りは６ｂｐ上昇し０．５９２％。

　同１０年物利回りは６．４ｂｐ上昇し２．７２９％となった。

　スペイン国債１０年物利回りは１８．５ｂｐ低下し４．６４％。

　スペイン財務省は第３・四半期にシンジケート団を通して新たに１０年債を発行する計

画を明らかにした。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　１９日　ロイター］