1243GMT 10日終盤
ユーロ/ドル
ドル/円
ユーロ/円
13日終値 前営業日終値
株 FT100 5565.53(+63.89) 5501.64
クセトラDAX 6261.68(+46.91) 6214.77
金 現物午後値決め 1243.75 1246.50
先物 現物利回り
3カ月物ユーロ(12月限) 98.995 (‐0.005) 0.270(0.272)
独連邦債2年物 0.747(0.729)
独連邦債10年物(12月限) 130.05 (+0.00) 2.432(2.396)
独連邦債30年物 3.024(2.974)
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<為替> ドルが対ユーロで1%下落。ほかの主要通貨に対しても値を下げている。
堅調な中国の経済指標や新銀行自己資本比率規制「バーゼルIII」合意を受け、投資家の
リスク選好が強まっている。
<株式> ロンドン株式市場は続伸。バーゼル銀行監督委員会が銀行に対する新たな自
己資本比率規制で合意したことを受けて銀行株が急伸したほか、堅調な中国の鉱工業生産
統計を好感し鉱山株に買いが入った。
FT100種総合株価指数<.FTSE>は4カ月ぶり高値を更新した。
銀行株が指数を押し上げた。バーゼル銀行監督委員会が12日、新たな自己資本比率規
制「バーゼルIII」をめぐり、長期の導入期間を設けることで合意したことを受け、銀行
が増資に奔走することへの懸念が後退した。
ロイズ・バンキング・グループ
ットランド(RBS)
期間を与えられたとの見方が買いを誘った。
8月の中国鉱工業生産の前年比の伸びが前月から加速したことを背景に金属相場が堅調
となり、鉱山株が上昇。同セクター<.FTNMX1770>の終値は6月21日以来の高水準となっ
た。カザキミス
石油株<.FTNMX0530>も好調。中国鉱工業生産や、カナダから米国に原油を送るパイプラ
インの閉鎖が続いていることなどが要因となり、米原油先物
新した。
欧州株式市場は反発し、主要株価指数は終値としては4月以来の高値をつけた。銀行に
対する新たな自己資本規制「バーゼルIII」が懸念されたほど厳格な内容とならなかった
ことを受け安心感が広がり、銀行株が大幅高となった。
また、堅調な中国指標を受け楽観的な見方が広がり、金属価格が上昇。これを手がかり
に鉱山株も買われた。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は6.95ポイント(0.64%)高
の1087.97。4カ月超ぶりの高値で引けた。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は24.66ポイント(0.89%)高
の2805.06。
バーゼルIIIの下、銀行が求められる「狭義の中核的自己資本(コアTier1)比率」
は現行の2%から4.5%に引き上げられた。 これに加え、損失を吸収するために追
加的に必要な「資本保全バッファー(普通株で構成)」が2.5%に設定されたため、銀
行はコアTier1相当の資本を現行の3倍以上の7%の水準で確保しなければならない
ことになる。
ただ、規制全面適用までには長期の経過措置期間が設定された。
銀行株ではクレディ・アグリコル
レディト
シュローダーズのファンドマネジャー、アンディー・リンチ氏は、銀行株の上昇に加え、
堅調な中国指標がやM&A(企業の合併・買収)動向が相場を押し上げた、と指摘した。
アナリストからは、バーゼルIII合意を受け安心感が広がったものの、警戒を促す声も
ある。ベッドラム・アセットマンジメントのファンドマネジャー、フェリシティ・スミス
氏は「問題が終息したとは考えていない。ローン損失が再び悪化すれば、より多くの銀行
が資本増強を強いられる可能性があるからだ。しかし、(この日の発表で)少なくとも求
められる資本基準は明らかになった」と述べた。
独ポストバンク
ク株取得に向け、前営業日終値を下回る1株当たり24─25ユーロでの買い取りを提示
する方針を明らかにした。
また、ドイツ銀のアッカーマン最高経営責任者(CEO)は、ポストバンクの買収に向
け、77億ユーロ(99億ドル)が必要となるとの認識を示した。
8月の中国の鉱工業生産や小売売上高がともに予想を上回ったことを手がかりに銅価格
が上昇。これに追随し、アングロ・アメリカン
HPビリトン
2.5─5.2%高。
また、欧州委員会が今年のユーロ圏域内総生産(GDP)伸び率について、ドイツ経済
の強い成長がけん引し、当初の予想よりも2倍近い伸びになる公算が大きいとの見通しを
示したことも、支援材料となった。
<ユーロ圏債券> 独連邦債価格が下落した。週末発表の中国の一連の経済指標で世界
経済に対する悲観的な見方が和らいだこと、またバーゼル銀行監督委員会による新たな銀
行自己資本比率規制「バーゼルIII」の合意を受け株価が上昇したことが背景。
中国の経済指標では、鉱工業生産の増加が示され、市場に垂れ込めていた世界経済の先
行きに対する懸念が和らいだ。また12日に合意されたバーゼルIIIでは、銀行の資本増
強の期限が予想よりも長く設けられたため、株式などの高リスク資産に資金が流れ、安全
資産としての国債への需要が低減した。
独連邦債10年物
2.431%。同30年物
30年債が10年債をアンダーパフォームするなか、10年債と30年債の利回り格差
は61bpと10日終盤の58bp近辺から拡大、利回り曲線はスティープ化した。
独連邦債先物12月限
上旬以来の低水準となる129.53まで下げた。
イタリア政府が実施した5年債と30年債の入札は堅調な需要を集めたものの、イタリ
ア国債10年物と独連邦債10年物との利回り格差は約2bp拡大の145bp。アイル
ランド国債10年物
欧州中央銀行(ECB)はこの日、10日までの週に実施した債券買い入れの清算額が
2億3700万ユーロとなったと発表。前週の1億7300万ユーロから増加した。
ECBは買い入れの内訳は公表しないが、この週はアイルランド国債の利回り格差が
390bpとユーロ導入以来の高水準となったことを受け、市場ではECBがアイルラン
ド国債の買い入れに動いたのではないかとの憶測が出ていた。
[東京 14日 ロイター]