欧州市場サマリー（20日）

　　　　　　　　　　　　　　 1305GMT 　　　 17日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3047 　　　　 1.3045

ドル／円 　　　　 85.710 85.840

ユーロ／円 111.85 112.01

　　　　　　　　　　　　　　20日終値 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5602.54（＋94.09） 5508.45

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6294.58（＋84.82） 6209.76

金　現物午後値決め 1279.25 　　　　 　1274.00

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(12月限)　 98.985 (‐0.005)　　0.337(0.346)

独連邦債２年物 0.814(0.780)

独連邦債１０年物(12月限) 129.47 (‐0.30) 2.474(2.435)

独連邦債３０年物 　 3.088(3.056)

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　＜為替＞　ドルが下落。２１日の米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で、景気支援に向

けた追加緩和措置の必要性が示唆される可能性があるとの観測が広がっている。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は反発し、４月下旬以来の高値で引けた。堅調な地合いで

始まった後、米株価の上昇が支援し買い進まれた。

　ＩＧインデックスのユセフ・ヒューセン氏は高配当銘柄への需要に言及し、「前営業日

の下げは売られ過ぎとの見方が強まるなか、伝統的にディフェンシブとされる動きが高ま

った」と述べた。

　クルーズ船運営のカーニバルは５％高。

　石油大手ＢＰも堅調な展開となり、２％超上昇。同社は、メキシコ湾原油流出事

故が発生した破損油井の完全封鎖に成功したことを確認した、と発表した。

　ロイヤル・ダッチ・シェルとＢＧグループもそれぞれ２％超値上がりし

た。

　リスク選好の回復やＪＰモルガン・カゼノブの明るい見方を背景に銀行株<.FTNMX8350>

も堅調。バークレイズが２．８％、ロイズ・バンキング・グループが

２．７％それぞれ上昇した。

　欧州株式市場は反発。景気が二番底に陥る可能性はないとの見方が広がり、相場を押し

上げた。原油価格の上昇を手がかりに大型石油株が高い。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は１４．５１ポイント（１．３５％）

高の１０８７．３８。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は４５．３０ポイント（１．６４％）高

の２８０２．６７。

　原油先物が一時２％上昇し７５ドル台に乗せたことを受け、トタル、

ＥＮＩ、ＢＧグループ、ロイヤル・ダッチ・シェルなどのエネル

ギー株が２．１─２．９％高となった。

　ＢＰは２．１％高。メキシコ湾で原油流出事故が発生した破損油井の完全封鎖に

成功したと発表したことが材料視された。

　金価格が最高値を更新したことを背景に、ランドゴールド・リソーシズは

１．５％高。

　食品・飲料品株<.SX3P>も高い。欧州最大の製糖メーカー、独ズートツッカー

は４．５％高。上期の売上高が５％増加したことを好感した。ユニリーバは３％

高。

　食品小売のセインズベリー、ＷＭモリソン・スーパーマーケッツ、テ

スコは２．１─２．５％高。バーンスタインのアナリストはこの日、複数の欧州

食品小売株の目標株価を引き上げた。その上で、食品価格の上昇が引き続き加速するなか、

投資評価の見直しを今後も継続する方針を示した。

　２１日の米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）を控え、一部投資家は慎重な姿勢を維持し

た。ＦＯＭＣでは、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が追加緩和に踏み切るかが注目されてい

る。

　＜ユーロ圏債券＞　アイルランドの財政赤字をめぐる懸念や入札を控えた需給悪化懸念

から、アイルランド国債、およびポルトガル国債の独連邦債との利回り格差がユーロ導入

以来の水準に拡大した。

　この日は欧米市場で株価が上昇し前週の債券への逃避買いが一部解消されたことを背景

に、独連邦債の利回りが上昇した。

　アイルランド国債１０年物と独連邦債の利回り格差は一時、４２５ベー

シスポイント（ｂｐ）に拡大、ユーロ導入以来の水準を更新した。その後、やや縮小し、

清算値は４１７ｂｐ付近となった。

　ポルトガル国債１０年物の利回り格差も一時４０６ｂｐに拡大し、ユー

ロ導入以来の水準を更新。その後、４００ｂｐを割り込む水準に戻した。　

　他の周辺国では、イタリア国債の利回り格差が若干拡大。一方でスペイン国債の利回り

格差は終盤になって縮小した。

　ポルトガルは２２日に最大１０億ユーロの国債入札を実施する。入札を控え、ポルトガ

ル国債１０年物の利回りは６．４６％に上昇。１日の上昇としては５月初め以来の大きさ

となった。

　アイルランドは２１日に１５億ユーロの国債入札を実施する予定。アイルランド国債

１０年物利回りは１４ｂｐ程度上昇し、６．６５％をつけた。　

　レーン欧州委員（経済・通貨問題担当）は２０日、ロイター・テレビに対し、ギリシャ

もアイルランドも債務を再編することはないと述べた。

　クレディ・アグリコルの金利ストラテジスト、デービッド・キーブル氏は、この日のポ

ルトガル、およびアイルランド国債の利回りの動きについて「大部分は入札によるものだ。

ポルトガルとアイルランドは市場規模が非常に小さく、わずかな材料に過剰反応してい

る」との見方を示した。

　トレーダーは前週、欧州中央銀行（ＥＣＢ）がアイルランド国債の価格見積もりを求め

ていたことを明らかにしている。ＥＣＢはこの日、午後の取引で５００万―１０００万ユ

ーロのアイルランド国債の買い入れをオファーしたという。

　独連邦債先物１２月限は３８ティック安。５日移動平均の１２９．８２を超え

た水準を維持できなかった。

　独連邦債２年物利回りは４ｂｐ上昇し０．８１４％。同１０年物

利回りは６ｂｐ近く上昇し２．４７９％。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　２１日　ロイター］