欧州市場サマリー（22日）

　　　　　　　　　　　　　　 1623GMT 　　　　19日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3603 　　　　1.3684

ドル／円 　　　　 83.460 　　　　83.450

ユーロ／円 113.55 　　　　114.12

　　　　　　　　　　　　　　22日終値 　　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5680.83（‐52.00）　5732.83

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6822.05（‐21.50）　6843.55

金　現物午後値決め 　　1356.50　　　　　1342.50　

　　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(12月限)　 98.935 (＋0.015)　　0.585(0.591)

独連邦債２年物 1.035(1.119)

独連邦債１０年物(12月限) 128.07 (＋0.66) 2.637(2.700)

独連邦債３０年物 　 3.178(3.229)

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　＜為替＞　ユーロが対ドルで下落した。アイルランド支援がどのような形で実施される

のか不透明感が払しょくされず、また、多額の債務を抱えるユーロ圏のほかの国への波及

懸念が依然として存在することで、アイルランド支援要請当初の歓迎ムードが減退した。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は続落。アイルランドの支援要請を受けて市場心理は当初

改善したものの、ほかのユーロ圏諸国への問題波及懸念が高まり、銀行・商品（コモディ

ティー）株に売りが出た。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>は５２．００ポイント（０．９１％）安の

５６８０．８３と、１０月２９日以来の安値で引けた。アイルランドの支援要請を受け、

一時５７８３．１４まで値を上げる場面もあった。

　当初買い優勢だった銀行株<.FTNMX8350>は下げに転じた。アイルランド資産へのエクス

ポージャーが大きいと見られているロイヤル・バンク・オブ・スコットランド（ＲＢＳ）

が４．６％安。ロイズ・バンキング・グループも４．２％値を下げた。

　鉱山株<.FTNMX1770>も安い。中国の追加金融引き締めに対する根強い懸念を背景に金属

価格が下落したことが背景にある。石油関連株も売り優勢となり、ＢＧグループは

１％下落した。

　個別銘柄ではインターバンク・ブローカーのＩＣＡＰが２．７％安。エグゼキ

ューション・ノーブルが投資判断を「バイ」から「ホールド」に引き下げたことが嫌気さ

れた。

　欧州株式市場は主要株価指数が続落。アイルランドの支援要請を受けて買い先行で始まっ

たものの、ユーロ圏周辺国が今後、アイルランドと同様に金融支援が必要になるとの懸念

が高まり銀行株に売りが出た。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は８．７３ポイント（０．７９％）安

の１０９３．４５。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は３４．３２ポイント（１．２１％）安

の２８１１．４３。

　イーゴン・アセット・マネジメント（エディンバラ）の戦略部門を統括するビル・ディ

ニング氏は「影響がほかの国に波及していくのかどうかについて（市場に）緊張感がある

」と指摘。ただ、相場の見通しについては楽観的とし、「株式相場は今後上向くと予想す

る。アイルランド支援の内容についていくらかの確認が必要だが、（それが提供されれば）

これまで好調な企業決算などに関心を向けられる」と述べた。

　銀行株の下げが目立った。バンク・オブ・アイルランドが１９．１％安と急落

したほか、スペインのサンタンデールが４％、ＢＢＶＡも３．９％そ

れぞれ下落した。

　ＢＮＰパリバ、ソシエテ・ジェネラル、ＵＢＳも２．１

─２．８％値を下げた。

　アイルランドの株価指数ＩＳＥＱ<.ISEQ>は１．５％安。スペインのＩＢＥＸ株価指数

<.IBEX>は２．７％、イタリアの株価指数ＭＩＢ<.FTMIB>は１．９％それぞれ下落した。

　トムソン・ロイター欧州周辺国指数<.TRXFLDPIPU>は２．５％安。

　一方、バンクオブアメリカ・メリルリンチの明るいコメントを受け、自動車株は堅調。

ＳＴＯＸＸ欧州６００自動車・部品株<.SXAP>は０．９％上昇した。

　ＢＭＷ、フォルクスワーゲン（ＶＷ）、ポルシェが

１．８─４．９％値を上げた。

　＜ユーロ圏債券＞　アイルランド国債がさえず。同国が欧州当局に支援を要請したこと

で安心感が広がったのもつかの間、同国連立与党を構成する緑の党から総選挙実施を求め

る声が上がり、政局をめぐる不透明感が高まった。

　欧州連合（ＥＵ）と国際通貨基金（ＩＭＦ）は２１日、欧州の金融安定を守るため、ア

イルランドの支援要請に合意した。ユーロ圏で今年２カ国目の救済となる。

　マークイットのアナリスト、ギャバン・ノラン氏は「すべての材料が出てからアイルラ

ンドは反転の動きとなり、これが市場全体に波及した」と述べた。

　周辺国債が荒い値動きとなるなか、独連邦債には質への逃避買いが入った。先物１２月

限は５３ティック高の１２７．９４。

　１０年物アイルランド国債と独連邦債の利回り格差は

５６９ベーシスポイント（ｂｐ）で、前週末の水準をわずかながら上回った。一時５４４

ｂｐまで縮小する場面も見られた。スペイン・ギリシャ・イタリア国債など他の周辺国債

と独連邦債との利回り格差も拡大した。

　ＥＵ・ＩＭＦによるアイルランド支援策について、米格付け会社のムーディーズが、ア

イルランドの格付けにとってはマイナスとの見方を示したことも冷や水を浴びせる形にな

った。

　アイルランド国債１０年物利回りは８．３４％と８ｂｐ低下。

　独連邦１０年債利回りは５ｂｐ低下の２．６５３％。同２年債利回り

は７．６ｂｐ低下の１．０３７％。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　２３日　ロイター］