再送：欧州市場サマリー（4日）

＊この記事は５日に配信しました。

　　　　　　　　　　 　　1701GMT 3日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3581 　　　1.3630

ドル／円 　　 81.970 　　　81.590

ユーロ／円 111.37 　　　 111.23

　　　　　　　　　　　　4日終値 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5997.38（＋14.04） 5983.34

　　クセトラＤＡＸ　　7216.21（＋22.53） 7193.68

金　現物午後値決め 1355.00 　　　　 1328.00 　

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(３月限)　 98.830 (‐0.010)　　0.625(0.615)

独連邦債２年物 1.457(1.353)

独連邦債１０年物(３月限) 122.72 (‐0.50) 3.262(3.212)

独連邦債３０年物 　 3.727(3.679)

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　＜為替＞　ドルが対ユーロで上昇。１月の米雇用統計で失業率が前月から低下し、ほ

ぼ２年ぶり水準となったことを好感した。トレーダーは、米経済見通しの改善で向こう

数週間にドルはさらに上昇する可能性があるとみている。

　ユーロは一時１．３５４４ドルの安値をつけた。トレーダーによると、１．３５７０

ドルの厚い支持線を下抜けたことは、過去３週間続いたユーロ上昇が息切れしている可

能性があることを示している。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は反発。金融・鉱山株が買われ、指数を押し上げた。こ

の日発表された１月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の増加幅が予想を大きく下回っ

たものの失業率は低下し、投資家が楽観的な見方を維持した。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>は週足では２％上昇した。

　この日発表された１月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が３万６０００人増と、

市場予想の１４万５０００人増を大きく下回った。ただ、失業率は９．０％と、前月の

９．４％から低下し、２００９年４月以来の水準となった。

　リスクに敏感なセクターに対して前向きな見方が維持されるなか、銀行株が堅調だった。

バークレイズは２．４％高。

　オールド・ミューチュアルも５％高。アナリストが保険株の配当に関して一段

と前向きな見通しを示し、同セクターに対する市場心理が上向いた。　

　銅価格が１トン＝１万ドルを超えて上昇するなか、鉱山株<.FTNMX1770>に買い

が入った。アングロ・アメリカンは２．９％高。

　エネルギー株が上値を抑えた。ロイヤル・ダッチ・シェルは２．１％安。

　欧州株式市場は小幅上昇。米雇用統計が強弱まちまちの内容を示したことを受け、一時

の上げを削る展開となった。ただ、見通し改善から、建設関連株が上昇し相場を支えた。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は２．７０ポイント（０．２３％）高

の１１６５．２７。米市場寄り付き前に発表された雇用統計を受けやや売られたものの、

同指数はその後はほぼ横ばいに推移した。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は７．７０ポイント（０．２６％）高の

３００３．１９。

　１月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が３万６０００人増と、市場予想の１４万

５０００人増を大きく下回った。一方、失業率は前月の９．４％から９．０％に低下し、

０９年４月以来の水準となった。

　ＨＳＢＣのエコノミスト、ライアン・ウォング氏は「米雇用統計の内容が堅調かそうで

ないかをめぐり、市場参加者は議論している。私は極めて堅調と受け取った。失業率の低

下に注目する」と語った。

　建設関連株は高い。ＳＴＯＸＸ欧州６００建設・素材株指数<.SXOP>は１．８％高とな

った。フィンランドの建設会社ＹＩＴは堅調な見通しが好感され１０％上昇した。

　個別銘柄では、英通信ケーブル・アンド・ワイヤレス・ワールドワイドが４．６％

高。ある英企業が同社の買収に関心を持っているとのうわさ背景。同社はコメントを控え

ている。

　＜ユーロ圏債券＞　独連邦債の価格が下落した。この日発表された１月の米雇用統計で、

失業率が約２年ぶりの低水準に改善したことで、安全資産としての独連邦債への需要が後

退した。

　ただ、独連邦債は米国債をアウトパフォームし、独連邦債１０年物と米国債１０年物の

利回りスプレッドは、前日の欧州市場終値から９ベーシスポイン

ト（ｂｐ）拡大し、３９ｂｐとなった。

　独連邦債先物は、５７ティック安の１２２．６５で終了。

　前日トリシェ欧州中央銀行（ＥＣＢ）総裁の比較的ハト派的な発言を受けて価格が上昇

していた独短期債はこの日はアンダーパフォームし、２年債利回りは９．２

ｂｐ上昇の１．４４３％となった。

　一方、ユーロ圏周辺国債のスプレッドはまちまちとなった。市場は、危機対応策で新た

な合意に近づいていることを示唆する手がかりを求めて、この日開催されている欧州連合

（ＥＵ）首脳会議の行方に注目している。

　インベステックのチーフエコノミスト、フィリップ・ショー氏は「首脳会議で聞かれる

発言は、ほとんどが欧州金融安定化ファシリティー（ＥＦＳＦ）の詳細ではなく、経済ガ

バナンスに関するものだ。周辺国市場はある程度の時間がかかることを認識している」と

述べた。

　ユーロ圏周辺国の中でも、ギリシャとポルトガル国債のスプレッドはアンダーパフォー

ムした。ポルトガル国債の対独連邦債利回りスプレッドは、

６ｂｐ拡大し３８０ｂｐとなった。

　半面、スペイン、イタリア国債の利回りスプレッドはタイト化した。スペイン国債の対

独連邦債利回りスプレッドは７ｂｐ縮小の１７７ｂｐ。同様

にイタリア国債の対独連邦債利回りスプレッドも６ｂｐ縮小

し１３５ｂｐとなった。前日のスプレッド拡大を受けて、買い戻しが入った。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　５日　ロイター］