欧州市場サマリー（7日）

　　　　　　　　　　 　　1412GMT 4日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3526 　　　1.3585

ドル／円 　　 82.230 　　　82.170

ユーロ／円 111.24 　　　111.64

　　　　　　　　　　　　7日終値 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 　6051.03（＋53.65）　5997.38

　　クセトラＤＡＸ　 　7283.62（＋67.41）　7216.21　　　　

金　現物午後値決め 1347.50 　　　1355.00

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(３月限)　 98.865 (＋0.040)　　0.584(0.625)

独連邦債２年物 1.365(1.457)

独連邦債１０年物(３月限) 122.87 (＋0.22) 3.250(3.262)

独連邦債３０年物 　 3.729(3.727)

------------------------------------------------------------------------------

　＜為替＞　ユーロが対米ドルで４営業日続落。ドイツの１２月の鉱工業受注指数が予想

以上に低下したことが嫌気され、利食い売りが優勢となっている。今後もユーロは一段安

となる可能性がある。

　ユーロは対米ドルで主要支持線である約１．３５３２ドルの水準を下抜け、約２週間ぶ

りの安値をつけた。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は続伸。金属価格の上昇やランドゴールド・ リソーシズ

の好決算が追い風となり、鉱山株がＦＴ１００種を押し上げた。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>終値は５３．６５ポイント（０．８９％）高の

６０５１．０３で、終値で１月１８日以来の高値をつけた。

　みずほコーポレート銀行のテクニカルアナリスト、二コール・エリオット氏は、ＦＴ

１００種は強固な上値抵抗線からさほど遠い水準にないと指摘し、次のターゲットとして

１月につけた高値の約６０９０、２００６年の高値である６１３７の水準に注目している、

と述べた。

　ランドゴールドは２．６％高。同社が発表した通年決算は、４３％の増益となるととも

に、配当を１８％引き上げた。

　８日に決算発表を控えたエクストラータは３．６％値を上げた。同社に対する

シティグループおよび野村の強気なコメントが追い風となった。リオ・ティント

は２．９％上昇。

　リスク資産への買い意欲が高まり、エネルギー株<.FTNMX0530>もしっかり。ＢＧグルー

プは０．８％高。

　ＡＲＭホールディングスは３．９％急伸。ヌミスは同社の目標株価を６６０ペ

ンスに引き上げた。

　半面、利食い売りに押され、ＢＴグループは１．５％下落。

　最近買われていた保険株も売られ、オールド・ミューチュアル、レゾリューシ

ョンはそれぞれ０．９％、１．６％値を下げた。

　欧州株式市場は続伸し２００８年９月以来の高値で引けた。銅価格が供給懸念で過去最

高値を更新し、ランドゴールド・リソーシズが堅調な通年決算と増配を発表した

ことを背景に、鉱山株に買いが入った。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は１１．５４ポイント（０．９９％）

高の１１７６．８１。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は２７．９９ポイント（０．９３％）高

の３０３１．１８。

　鉱山株が前営業日に続き上昇。銅やスズの価格が供給懸念から最高値を更新し

た。

　ＳＴＯＸＸ欧州６００資源株指数<.SXPP>は２．４％上昇。ランドゴールド・リソーシ

ズは２．６％高となった。ランドゴールドは２０１０年の通期利益が４３％増加

したとし、１８％の増配を行う方針を示した。

　８日に決算発表控えたエクストラータは、シティグループとノムラが示した強

気な見方にも支援され、３．６％値上がりした。

　ハイテク株も強かった。ＳＴＯＸＸ欧州６００ハイテク株指数<.SX8P>は１．７％値上

がりした。

　ノキアは２．８％高。延期されていた主力モデル「Ｅ７」の出荷を開始した

ことを明らかにし、週内に発表される予定の戦略改定に向け市場の期待が高まった。

　半導体設計のＡＲＭも３．９％高。野村証券が同社の目標株価を１０％引き上

げた。

　＜ユーロ圏債券＞　欧州中央銀行（ＥＣＢ）による利上げ観測が後退するなか、期間が

短めの独連邦債利回りが低下し、２・１０年債の利回り格差は約１カ月ぶりの水準に拡大

した。

　２年債利回りは６ベーシスポイント（ｂｐ）低下し１．３７％。トリシェ

ＥＣＢ総裁が前週の理事会後の記者会見で、金利に関して一段のタカ派姿勢を示さなかっ

たことをきっかけに、同金利は低下が続いており、イールドカーブ全体でも低下がみられ

る。　

　ＢＮＰパリバの金利ストラテジスト、パトリック・ジャック氏は「イールドカーブには

ＥＣＢによる約２回分の利上げが織り込まれていたため、市場では見直しの動きが広がっ

ている」と指摘。「現時点では年末までに１回の利上げが見込まれており、追加利上げの

可能性もあったとして１回きりとなっている。市場のこれまでの見方はおそらく行き過ぎ

だった」と述べた。

　２・１０年債の利回り格差は１８９ｂｐに拡大した。

　１０年物の米国債と独連邦債の利回り格差は６ｂｐ拡大し４３ｂｐと、１月１２日以来

の高水準。

　ウニクレディト（ミュンヘン）のストラテジスト、コルネリウス・プルプス氏は「投資

家は現時点で、米経済見通しの着実な改善を織り込みつつあり、そのことが米国債の圧迫

要因になっている」と述べた。

　ポルトガル政府がシンジケート団引き受け方式により発行を予定している５年債に対す

る需要は約６０億ユーロとなっている。ピナ財務国庫長官が７日、明らかにした。

　トムソン・ロイター傘下のＩＦＲは、主幹事からの情報として、ポルトガル政府は

２０１６年２月償還債の受付を開始しており、プライス・ガイダンスはミッドスワップに

３６０ベーシスポイント（ｂｐ）上乗せした水準となっていると伝えている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　８日　ロイター］