欧州市場サマリー（1日）

　　　　　　　　　　 　 1657GMT　　 28日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3810 　　 1.3801

ドル／円 　　 81.840 　　 81.760

ユーロ／円 113.04 　　112.85

　　　　　　　　　　 　　1日終値 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5935.76（‐58.25） 5994.01

　　クセトラＤＡＸ　　　　　7223.30（‐49.02）　7272.32

金　現物午後値決め 1420.75 1411.00

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(３月限)　 98.860 (＋0.005)　　0.533(0.520)

独連邦債２年物 1.543(1.529)

独連邦債１０年物(３月限) 124.14 (＋0.02) 3.177(3.166)

独連邦債３０年物 　 3.620(3.614)

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　＜為替＞　 ドルが主要通貨バスケットに対して３カ月半ぶりの安値に下落した。

　バーナンキ米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長が上院銀行委員会で行った半期に一度の証

言では、ＦＲＢが金融緩和策の縮小について検討している兆候が全く示されなかった。ド

ルは一段安となる可能性がある。

　主要６通貨に対するＩＣＥフューチャーズＵＳ（旧ＮＹ商品取引所）ドル指数<.DXY>は

７６．７３５に下落し、１１月初旬以来の安値をつけた。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は続落。中東の政治的混乱が主要産油国であるサウジアラ

ビアにも飛び火するとの懸念が重しとなった。

　エジプトの新聞は、バーレーンの反政府デモを鎮圧するため、サウジが戦車を同国に送

り込んだと報じた。サウジ高官は報道をすぐに否定したが、北海ブレント先物は

１．８％高のバレル当たり１１３ドルを上回る水準に上昇した。

　原油高を嫌気した旅行関連銘柄の下げがきつく、クルーズ船運営のカーニバル

は商いを伴って６％急落した。インターコンチネンタル・ホテルズも４％下落。

一時は３％高まで買われていたインターナショナル・コンソリデーテッド・エアラインズ

・グループも０．８％安となった。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>終値は５８．２５ポイント（０．９７％）安の

５９３５．７６。

　ＨＳＢＣは大商いのなか３％下落。ドイツ銀行とＵＢＳによる投資判断引き下

げが圧迫材料となった。同社は前日もさえない決算を嫌気され４．７％急落していた。

　半面、アウトソーシング会社のキャピタは５．２％の逆行高。同社は、スイス

保険大手チューリッヒ・ファイナンシャル・サービシズと現行契約の条件延長

について交渉していることを明らかにした。

　前日５．９％急落していたアソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズは

２．７％高。エボリューション・セキュリティーズが同社の投資判断を「ニュートラル」

から「バイ」に引き上げたことが追い風となった。　

欧州株式市場は反落。中東・北アフリカの政情不安が強まるなか、一部投資家が銀行・

エネルギー株を中心に利益確定の売りを出した。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は７．３２ポイント（０．６３％）安

の１１６１．９２。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は２９．８２ポイント（０．９９％）安

の２９８３．２７。

　サウジアラビアが隣国バーレーンの反政府デモ対応に向け軍を派遣したとのエジプト紙

の報道で、米原油先物が上昇した。サウジ当局者は同紙の報道を否定した。

　テヘランで治安部隊と反政府勢力が衝突したと反政府側のウェブ報道が報じたことも、

投資家心理を不安にした。

　ＳＴＯＸＸ欧州６００銀行株指数<.SX7P>が１．９％下落。ソシエテ・ジェネラル

は３．５％、ＨＳＢＣは３％、それぞれ下落した。

　エネルギー株も軟調だった。ＢＰは１％安、トタルも２．１％、それ

ぞれ値下がりした。原油価格の上昇がもたらすプラス効果を、供給混乱というリスクへの

懸念が相殺する形となった。

　＜ユーロ圏債券＞　独連邦債が小幅安。中東の政情不安を背景とした逃避買いが入る一

方、ユーロ圏のインフレ期待の高まりが相場を圧迫した。

　欧州連合（ＥＵ）統計局が発表した２月のユーロ圏のＥＵ基準消費者物価指数（ＣＰＩ）

速報値は、前年比２．４％上昇し、２００８年１０月以来の高水準となった。欧州中央

銀行（ＥＣＢ）の目標を大幅に上回り、ある段階でＥＣＢは行動を余儀なくされる可能性

があるとの見方が強まった。

　ＥＣＢ理事会を３日に控え、トレーダーや投資家は、ＥＣＢが新たなタカ派的見解を示

すことや、インフレ見通しを上方修正することを予想している。これらが実際に行われれ

ば、ＥＣＢ理事会後、独連邦債のイールドカーブが一段とフラット化する可能性があると

一部トレーダーは指摘した。

　独連邦債１０年物利回りは１．５ベーシスポイント（ｂｐ）上昇の

３．１８１％。同２年物利回りは１ｂｐ上昇の１．５４０％。

　中東情勢の緊迫を背景とした債券への断続的な逃避買いは、相場のボラティリティを強

める要因となった。

この日実施されたオーストリアとオランダの国債入札について、大半のアナリストは、

需要は堅調だったと評価した。また、２日実施される総額５０億ユーロの独連邦債５年物

（Ｂｏｂｌ）の入札への需要も堅調になると予想されている。

　一部トレーダーは、２日の入札を控えヘッジの動きが出たことが独連邦債をやや圧迫し

たものの、市場の焦点は周辺国債にシフトし、２日実施されるポルトガルの短期証券（Ｔ

ビル）入札に注目が集まる公算が大きいと指摘した。

　１０年物のポルトガル国債と独連邦債の利回り格差はこの日、小幅縮小

し４３１ｂｐとなった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　２日　ロイター］