再送：欧州市場サマリー（4日）

＊この記事は５日に配信しました。

　　　　　　　　　　 　 1720GMT 3日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3981 1.3963

ドル／円 　　 82.280 82.390

ユーロ／円 115.05 115.05

　　　　　　　　　　 　　4日終値 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 　　 5990.39（‐14.70） 6005.09

　　クセトラＤＡＸ　　　　　7178.90（‐47.06）　7225.96

金　現物午後値決め 1427.00　　　　　　 1421.50　　

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(３月限)　 98.780 (＋0.000)　　0.648(0.654)

独連邦債２年物 1.746(1.788)

独連邦債１０年物(３月限) 123.22 (＋0.35) 3.271(3.323)

独連邦債３０年物 　 3.705(3.742)

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　＜為替＞　ドルが主要通貨に対して４カ月ぶり安値をつけた。２月の米雇用統計は底堅

い内容になったものの、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）の金融政策見通しを変えるまでには

至らなかった。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は反落して引けた。前日は大幅上昇していたが、この日は

週末を控え、中東情勢をめぐる懸念を背景に利益を確定する動きが広がった。

　リビアでは、反体制派「国民評議会」のジャリル会長が「勝利か死か」と徹底抗戦する

構えをみせ、石油ターミナルのあるラスラヌフ郊外で反体制派とカダフィ大佐支持派によ

る衝突が発生した。

　またトレーダーによると、サウジアラビアやバーレーンの政情不安に関する未確認の報

道も地合いを悪化させた。

　エネルギー株はその日の高値からは押し戻され、スタンダード・チャータード（スタン

チャート）銀行の好決算を好感して前日買われていた銀行株が値を下げた。

　原油高を嫌気し、旅行関連銘柄が売られ、インターナショナル・コンソリデーテッド・

エアラインズ、クルーズ船運営のカーニバルは２．９％、３％それぞれ

下落した。

　この日発表された２月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が９カ月ぶりの大幅な伸

びとなったほか、失業率も約２年ぶりの低水準となったが、リスク資産への買い意欲は高

まらなかった。

　半面、アウトソーシングのセルコは４．６％急伸。バンク・オブ・アメリカ・

メリルリンチによる投資判断引き上げが支援したという。

　スタンダード・ライフは２．９％高。３月１０日に予定されている同社の通年決

算発表を控え、インベステック・セキュリティーズが同社の目標株価および利益見通しを

引き上げたことが好感された。

　欧州株式市場は反落。この日発表された米雇用統計が一部市場の期待を満たす内容でな

かったことや、リビア情勢の緊迫化で原油価格が再び上昇していることが背景となった。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は７．４１ポイント（０．６４％）安

の１１４８．５３。一時１１６３．４７まで上昇した。週間ベースでは１％安となり、

２週連続の下落となった。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は２０．０６ポイント（０．６８％）安

の２９４９．１８。

　米雇用統計発表を受けて、株価は下落した。トレーダーによると、この日発表された米

雇用統計はおおむね市場予想に沿った内容となったものの、２日に発表されたＡＤＰ全米

雇用報告の予想以上に堅調な内容を受けて同統計への期待感が高まっていただけに、市場

ではやや失望感が広がり、売りが広がった。　

　リビアやバーレーン情勢の緊迫化で米原油先物が１０４ドル近辺と２年半ぶり高

値に上昇。北海ブレント原油先物も約１１６ドルに上昇した。

　個別銘柄では食品小売のカルフールが４．４％安。

　フランスの電気器具メーカー、ルグランも５．２％下落した。主要株主の

ＫＫＲとウェンデルが同社の株式を売却する計画を示した。

　＜ユーロ圏債券＞　期間が長めの独連邦債価格が上昇。リビア情勢が不安定ななか、安

全資産として買われた。周辺国債は安定的に推移した。

　前日、トリシェ欧州中央銀行（ＥＣＢ）総裁発言で上昇した国債利回りはこの日、いく

分、低下。ただ、期間が短めの債券は引き続き安定して推移した。

　フィッチ・レーティングスはこの日、スペインの外貨建てソブリン格付け見通しを「安

定的」から「ネガティブ」に変更した。貯蓄銀行再編の長期的な影響などを理由に挙げ、

格付けは「ＡＡプラス」で確認した。同発表は、債券の清算後で、独連邦債相場への影響

はこれまでのところ限定的。

　インベステックの首席エコノミスト、フィリップ・ショー氏は「中東・北アフリカ情勢

が市場心理に与える影響は非常に大きくなるだろう。というのは、欧州中央銀行（ＥＣＢ

）

として、エネルギーなど商品（コモディティ）価格に影響する材料には反応していく公

算が大きいとみられるからである」と述べた。

　独連邦債先物は２８ティック高の１２３．１５。

　独連邦債１０年債利回りは４．７ベーシスポイント（ｂｐ）低下の

３．２７７％。

　独連邦債２年債利回りは２．６ｂｐ低下の１．７４８％。前日には１年８

カ月ぶりの高水準をつけていた。

　２月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が１９万２０００人増加し、国勢調査が押し

上げ要因となった昨年５月以降で最大の伸びとなった。ただ一部で上振れを期待していた

向きには「失望的な内容と映り、米国債や独連邦債に調整の動きがみられた」（ＤＺバン

クのグレン・マルチ氏）。２月の失業率は８．９％と２００９年４月以来の水準に改善し

た。

　１０年物のスペイン国債と独連邦債の利回り格差は、フィ

ッチの発表前に、前日比２ｂｐ拡大の２１２ｂｐで清算した。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　５日　ロイター］