[ワシントン/ソウル 18日 ロイター] - 米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は18日、今週から始まるバイデン大統領の日韓歴訪の前後、もしくは訪問中に、北朝鮮が核実験かミサイル発射実験、もしくはその両方を実施する可能性があることが米情報機関の情報で示されていると明らかにした。
ホワイトハウスで行った記者会見で、「バイデン大統領の日韓歴訪中に挑発行為が行われる可能性を含め、あらゆる不測の事態に備えている」と述べた。
その上で、日韓と緊密に連携しているほか、中国の外交担当トップの楊潔チ共産党政治局員とこの日に電話会談を行ったことを明らかにした。地域の同盟国に防衛と抑止の双方を提供し、北朝鮮の挑発行為に確実に対応するために米国は必要に応じて短期、長期的な軍事態勢の調整を行う用意を整えていると語った。
ホワイトハウスによると、バイデン大統領は韓国滞在中に韓国と北朝鮮の軍事境界線がある非武装地帯(DMZ)を訪問しない。ホワイトハウスは先週、バイデン氏がDMZ訪問を検討していると明らかにしていた。
バイデン大統領は5月20─24日に韓国と日本を訪問する。就任後初のアジア歴訪となる。
韓国では5月10日に就任した尹錫悦大統領との初めての首脳会談も予定されている。尹大統領は、北朝鮮の挑発行為に対して強硬な姿勢を示している。
米当局はサリバン氏の発言に先立ち、北朝鮮がバイデン氏の訪韓前に大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を準備しているようだと述べ、早ければ19日か20日に行われる可能性があるとの見方を示していた。
韓国大統領府国家安保室の金泰孝第1次長も、北朝鮮が新たなICBM発射実験を近く実施するとの見方を示した。