[17日 ロイター] - ロシアのラブロフ外相は17日、訪問先のブラジルでルラ大統領と会談した。ウクライナへの武器供与が戦闘を助長していると示唆したことで米国から批判を受けるルラ氏だが、ラブロフ氏は和平交渉を提案したとして評価した。
ルラ氏はウクライナ戦争を巡り和平仲介役に乗り出しており、西側に対して武器提供を停止するよう要請。15日には「米国は戦争を奨励するのをやめ、和平協議を始める必要がある」と記者団に発言した。また、ロシアとウクライナを和平交渉に参加させるよう戦争に関与していない国々に呼びかけた。
ラブロフ氏は首都ブラジリアで、ブラジルの姿勢について「状況を解決する方法を見いだ出すために貢献しようとする気持ちに感謝している」と述べた。
また、ブラジルのビエイラ外相との共同記者会見でも「ウクライナを巡る情勢の起源」に対するブラジルの理解に謝意を表明。ロシアは紛争の早期終結に「関心を持っている」と述べた。
ロシアはこれまでも、紛争を解決するにはウクライナ4州のロシアによる「併合」などの「現実」を認める必要があるとの立場を示している。
一方、米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は17日、ルラ氏の発言について「米国や欧州が平和に関心がないとか、戦争の共同責任があると示唆する」というのは、的外れな指摘だと非難した。