NY株式:NYダウは624.16ドル高、年内利上げリスクが後退
Laurie Chen Yew Lun Tian
[北京 16日 ロイター] - 台湾総統選で中国当局が「危険な分離主義者」と見なしている与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳氏が勝利した。今のところ中国の反応は抑制的だが、慎重に対応を練っているとみられ、一部のアナリストは総統就任までの4カ月間も気が抜けないと指摘する。
一部の外交官やアナリストによると、中国は、ここ数カ月落ち着きを取り戻している対米関係のバランスを崩そうとはしていない。
太平洋の島しょ国ナウル共和国は15日、台湾と断交し、中国を承認すると発表。総統選後、台湾から中国に関係をシフトする初のケースとなった。
しかし、これは台湾から外交関係を結ぶ国を引き離す長年の中国の取り組みを受けたもので、締め付けを強めることはまだなさそうだ。
この微妙な情勢について率直に語る中国のアナリストや学者は少ないが、国外の専門家は警戒感を示している。
東アジア研究所(シンガポール)のシニアリサーチフェロー、チー・ドンタオ氏は「中国の反応は今のところ比較的抑制されている。まずは米国に頼氏をけん制してほしいと思っているためだ。米国がそれに失敗すれば中国が介入する可能性がある」と語る。
米シンクタンク「アトランティック・カウンシル」のノンレジデントフェローで台北に滞在する政治学者、宋文笛氏は、中国によるナウルの取り込みは容易に達成できる成果だと指摘。中国当局は目下、後押ししていた野党の国民党がなぜ総統選で敗れたのかを内部で検証しているとみている。
<多くの選択肢>
頼氏は勝利後に中国との関係を改善したいと述べ、対話に前向きな姿勢を示したが、中国は同氏の発言が変わったり、米中関係が再び冷え込んだりした場合の選択肢を多く抱えている。
西側の外交筋によると、習近平国家主席がトップを務める中国の中央軍事委員会は、台湾周辺で展開している活動以外にも、さまざまな選択肢を提示されているようだという。
中国軍は今回の総統選について直接コメントしていないが、15日に東部戦区が東シナ海での海上戦闘訓練の映像を公開した。具体的な場所は明らかにしていない。訓練の規模は、2022年8月にペロシ米下院議長(当時)が訪台した後に実施した大規模なミサイル訓練などに比べればはるかに小さい。
安全保障の専門家らによれば、中国は台湾のインフラに対してサイバー攻撃を仕掛ける能力も持っている。
また、10年に締結した中台の自由貿易協定(FTA)に当たる経済協力枠組み協定(ECFA)に対する更なる圧力も排除できないとアナリストは指摘する。
中国は先月下旬、台湾から輸入する一部の化学品に対する関税引き下げ措置を終了すると発表。台湾当局者はこれを選挙干渉だと指摘していた。
前出の宋氏は「経済制裁という選択肢は3週間ほど前に試したがうまくいかなかった。そのため中国政府は経済制裁をどのように使うかを再調整する必要がある」と話す。
これまでのところ中国国営メディアの反応は控えめで、英字紙グローバル・タイムズや、台湾問題について頻繁にコメントしている中央テレビ系のソーシャルメディアブログは総統選結果に関する論説を出していない。
中国共産党系紙「環球時報」の元編集長、胡錫進氏は13日のブログで「もし(頼氏が)就任後に自制せずに急進的な路線を進めば戦争を引き起こし、時代の罪人になるかもしれない」と投稿したが、後に削除された。








