Phil Stewart Idrees Ali
[ワシントン 3日 ロイター] - 米英両軍は3日、イエメンにある親イラン武装組織フーシ派の関連施設13拠点、計36の標的に対し攻撃した。前日には、1月末にヨルダンの米軍施設で米兵3人が死亡した攻撃への報復として、親イラン勢力に関連するイラクとシリアの標的を空爆していた。
米英によるイエメンのフーシ派への攻撃は3回目。
米国防総省によれば、3日の攻撃はフーシ派の武器貯蔵施設、ミサイルシステム、発射装置などが対象。フーシ派が紅海の海運を妨害する目的で船舶を攻撃するのに使用した装備も攻撃したという。
オースティン米国防長官は「今回の攻撃は、フーシ派が国際海運や海軍艦艇への違法な攻撃をやめなければ、さらなる結果を負い続けることになるという明確なメッセージを送るものだ」と発言。オーストラリア、バーレーン、カナダ、デンマーク、オランダ、ニュージーランドからの支援があったと明らかにした。
米国は親イラン勢力を攻撃しているが、イランとの戦争は望まず、イランも戦争を望んでいるとは考えていないとの見解を示している。
イランを直接標的にしない攻撃にイランがどう反応するかは不明だ。
イラン外務省の報道官は、イラクとシリアでの攻撃は「米国による冒険的で戦略的なもう一つの過ちであり、緊張と不安定を高める結果にしかならない」と述べた。
イラクは米軍による攻撃後、正式な抗議を伝えるために駐イラク米国大使を召喚した。
フーシ派が運営するイエメン通信(SABA)によると、米英両軍は3日にタイズとホデイダの両県で14回の空爆を行った。