Josh Smith Hyonhee Shin Ju-min Park
[ソウル 9日 ロイター] - 韓国の尹錫悦大統領は9日、就任2年を迎えるのに合わせて記者会見を開き、4月の総選挙で与党「国民の力」が敗北したことについて、国民の生活を改善する政府の努力が不足していたとの認識を示した。
尹氏が会見を開くのは1年9カ月ぶり。残り3年の任期では経済の改善を重視すると表明、少子高齢化の問題に取り組む省を新設することも明らかにした。
同氏は「今後重要なのは経済だ。企業の成長や雇用創出も重要だが、それ以上に重要なのは、一人一人の生活で不便な点を探し、それを解決するため一層努力することだと考えている」と発言。
総選挙で与党が敗北したことについて問われると「私の政権の仕事が、必要とされるものに程遠いという国民の評価を反映したものだと考えている」と答えた。
夫人が知人から高額な贈り物を受け取った疑惑についても初めて謝罪した。
外交政策については、紛争中のいかなる国にも殺傷力のある武器を供与しない姿勢を維持すると発言。ロシアは長い間、良いパートナーだったが、ウクライナとの戦争や北朝鮮製兵器の使用で関係の「居心地が悪く」なったと述べた。
最大野党「共に民主党」の朴贊大院内代表は、尹氏の会見に「激しく失望」したとし「国民の生活を守る心も意思もない」ことが改めて浮き彫りになったと批判した。