[ドバイ 21日 ロイター] - イランのエスラミ原子力庁長官は21日、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長が来月イランを訪問する意向を示したことについて、スケジュールの都合で難しいとの認識を示した。
ただ、5月にテヘランで開催する同国初の国際原子力エネルギー会議にグロッシ氏を招待したことを明らかにした。
グロッシ氏は今週、イランが高濃縮ウランの生産を続けており、来月イランを訪問して「薄れつつある」関係に対処したいと述べていた。
ただ、エスラミ氏は定例会見で「多忙なスケジュール」のため来月の訪問が実現する可能性は低いと発言。「イランとIAEAの交流は通常通り続いており、あいまいな点を解決し、協力を発展させるため話し合いが進められている」と述べた。
グロッシ氏は今週、ロイターに対し、昨年末以降イランの高濃縮ウラン生産ペースはやや鈍化したものの、なお60%に濃縮したウランを毎月約7キロ前後生産していると述べた。60%の濃縮ウランは兵器級の純度に近く、商業利用目的では必ずしも必要とされない。