1日の香港市場は値上がり。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比237.77ポイント(1.09%)高の22129.14ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が170.23ポイント(1.90%)高の9129.20ポイントとそろって3日ぶりに反発した。
ハンセン指数は一時22260.95ポイントまで上昇し、7月26日に付けた今年の高値(22300.51ポイント)に接近している。
売買代金は634億2700万香港ドル(7月29日は678億6500万香港ドル)。
緩和的な米金利政策の長期化期待が支え。
先週末公表の4~6月期米GDPが下振れたことを受け、早期の米利上げ観測が再び後退した。
原油や非鉄などの商品市況高も、投資家のセンチメントを上向かせている。
中国の過度な景気先行き不安もやや後退した。
国家統計局などが公表した7月の中国製造業PMIは49.9となり、5カ月ぶりに景況判断の境目となる50を下回ったものの、同時に報告された同月の非製造業PMIは上振れている。
民間で集計した7月の財新・中国PMIは50.6に上向き、17カ月ぶりに節目の50を上回った。
各指数は中盤以降、上げ幅を広げている。
ハンセン指数の構成銘柄では、婦人靴小売チェーン中国最大手の百麗国際HD(ベル・インターナショナル:1880/HK)が3.5%高、長和グループ系インフラ投資会社の長江基建集団(長江インフラ:1038/HK)が3.4%高、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が3.2%高と上げが目立った。
本土系の金融株も軒並み上昇する。
香港系の不動産株もしっかり。
中国の自動車セクターも買われる。
華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が6.7%高、長城汽車(2333/HK)が4.7%高、吉利汽車HD(175/HK)が4.1%高、東風汽車集団(489/HK)が3.9%高と値を上げた。
外資ブローカーの一角は最新リポートで、「7月の中国新車販売は大きく伸びた」との見方を示している。
中間決算の発表が本格化する前に、業績見通しを材料にした物色もみられる。
増益の予測を明らかにした銘柄では、海運大手の中海発展(1138/HK)が5.5%高、大手石炭メーカーの内蒙古伊泰煤炭(3948/HK)が2.3%高と上昇した。
半面、業績悪化の見通しを明らかにした銘柄はさえない。
家電量販チェーン中国大手の国美電器HD(493/HK)が5.3%安、再保険で国内最大手の中国再保険集団(1508/HK)が2.2%安と売られた。
【亜州IR】