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ミルボン Research Memo(1):アジアNo.1に向けた中期事業構想が順調に進捗、新規のスキンケア事業に注目

発行済 2017-03-03 15:12
更新済 2017-03-03 15:33
ミルボン Research Memo(1):アジアNo.1に向けた中期事業構想が順調に進捗、新規のスキンケア事業に注目
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■要約

ミルボン (T:4919)はヘア化粧品の専業メーカーで、プロフェッショナル市場(美容室向け市場)における国内トップシェア企業。
日本市場では長らく欧米メーカーが強みを持っていたが、同社はヘア化粧品や美容技術の開発に取り組み、国産メーカーのリーディングカンパニーとしての地位を確立している。


1. 2016年12月期はヘアケアのプレミアムブランドが期待どおりに伸長
同社は2015年~2019年の中期事業構想に取り組んでいるが、その2年目の2016年12月期も順調に業績目標を達成し、過去最高の売上高、利益を更新した。
主力のヘアケア用剤においては、国内向け「オージュア」、グローバルブランド「milbon」、オーガニックの「ヴィラロドラ」といったプレミアムブランドが軒並み大きく売上を伸ばし、全社ベースの収益性改善につながった。


2. 海外事業と国内大型設備投資を含めて中期事業構想全般に順調な進捗
中期事業構想の主要な要素の1つである海外事業も好調だ。
中国、韓国市場では現地通貨ベースでは前期比25%の増収となった。
北米市場ではヘアケア製品をグローバルブランド「milbon」に全面入れ替えを行ったことで一時的な減収となったが、現在では順調に浸透しつつある。
タイでは生産部門が好調で黒字化を達成した。
もう1つの重要施策である国内新工場建設においても、計画どおり2016年11月に新ゆめが丘工場を稼働させた。
旧棟と合わせて実質1工場体制となるため、生産性・収益性の大幅改善が期待される。


3. コーセーとの資本業務提携を通じたスキンケア事業への進出を発表
2017年12月期も前期に引き続き、中期事業構想に基づいて事業拡大を目指すことになるが、なかでも注目されるのはコーセー (T:4922)との資本業務提携によるスキンケア事業への進出だ。
同社は中期事業構想の中で化粧品ビジネスへの参入を掲げているが、この資本業務提携がその具体的な第1歩ということになる。
今後の詳細項目の発表が待たれるところであるが、方向性としては、美容室における店販ビジネスの拡大を通じた同社の業容拡大につながる施策として、弊社ではポジティブに評価している。


4. 2017年12月期も堅調な業績を期待
業績面では2017年12月期も順調な拡大が期待される。
前述したようにヘアケア用剤部門では前期同様にプレミアムブランドが2ケタ成長を実現し、部門及び会社全体の成長をけん引すると期待される。
染毛剤(ヘアカラー)部門でもトータルヘアカラーブランド「オルディーブ」を核に収益を伸ばすことが可能だとみられる。
海外事業においては「milbon」の本格展開がけん引役となる見込みだ。
新工場稼働に伴う減価償却費負担増などを吸収し、増収増益の期初予想を達成することは十分可能だと弊社ではみている。


■Key Points
・2016年12月期は、売上高、利益ともに過去最高を更新
・アジアNo.1を目指す現行の中期事業構想は順調に進捗中
・2017年12月期も引き続き増収増益が期待される

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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