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リネットジャパン Research Memo(3):カンボジアでFinTechを活用した金融事業に参入

発行済 2017-05-30 16:15
更新済 2017-05-30 16:33
リネットジャパン Research Memo(3):カンボジアでFinTechを活用した金融事業に参入
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■会社概要

2. 新規事業
2017年5月には、カンボジアでFinTechを活用した金融事業へ参入するため、自動車、バイク、オート三輪車、農業機器等のリース事業の展開について、SBIホールディングスと合弁会社を共同設立することを決定した。
2017年夏を目標にカンボジア中央銀行よりリースライセンスを取得し、商用タクシーを中心としたリース事業から開始する予定である。


カンボジアは経済成長率が高く、リース事業をはじめとしたファイナンス市場も大きく成長することが期待されている。
ただ、現状について言えば、自動車は中古車を中心に急速に普及しているものの、与信情報を提供する専門機関が不十分であることなどから、ローンやリースのサービスが整備されていない。
特に、タクシー事業者については、車両さえ確保できれば安定した所得を得られるにもかかわらず、与信の問題からリースサービスを利用できない状況にある。
リネットジャパングループ (T:3556)では、自動車に取り付けるIoT機器を活用し、車両を通信と常時接続し、GPSによる追跡や支払延滞に対して遠隔からのエンジン始動の停止などにより支払いを促すことが可能となるFinTechの仕組みを構築することで、与信審査を簡略化する事業モデルを立ち上げた。
これまで約1年にわたる試験運用を行ってきたが、運用の成果が好調であったことから本格展開に踏み切ったものである。


同社は、2012年頃から、次世代の事業を立ち上げるに当たって、「収益性と社会性の両立」を理念に掲げ、国の制度と連携する形で、民間によるイノべーティブな事業モデルの構築に取り組んできた。
国内においては、前述のとおり、「小型家電リサイクル事業」が既にスタートしているが、同時並行で準備を進めてきたカンボジアにおいても、CSR活動の一環として、現地政府及び国際協力機構(JICA)などと連携し、自動車関連制度の整備(車検制度や整備士の育成など)に取り組んでおり、その流れの中で金融事業への参入を決定するに至った。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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