31日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想したい。
新興国通貨安や米中貿易摩擦が嫌気され、安全通貨のドルや円に資金が流入する見通し。
一方、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で3カ国の最終合意に達すれば、円買いは縮小しそうだ。
前日からアルゼンチンペソやインドルピーなどの急激な下げが目立ち、安値圏で下げ渋っていたトルコリラも再び下落基調に振れるなど、新興国通貨安の再燃に警戒感が広がっている。
アルゼンチンペソは年初から対ドルで50%超減価。
同国政府は国際通貨基金(IMF)に支援を要請し、中銀は30日に緊急利上げに踏み切ったものの、ペソ安に歯止めがかからず、通貨危機を警戒した円買いに振れやすい。
一方、トランプ米大統領は中国からの輸入品に2000億ドル規模の制裁関税の発動を検討していることがわかった。
産業界からの意見聴取後、早期に実施する構え。
米中の通商対立激化で中国経済の減速が世界経済に波及すると懸念され、これも円買いを招く要因となっている。
ただ、本日発表された中国の製造業PMIは前回を上回り、アジア市場ではリスク回避的な円買いをやや弱めた。
今晩は、新興国通貨安や通商摩擦のなか、ドルと円が安全通貨として買われやすい地合いとなりそうだ。
注目のNAFTA再交渉でカナダと米国が合意に達し、通商摩擦が緩和される方向となれば円買いは縮小する見通し。
ドル・円に関しては、今週発表された米国の4-6月期国内総生産(GDP)改定値の予想外の上方修正が目先の利上げ継続方針を後押しし、ドルに買いが入るだろう。
ただ、米国3連休を控え取引は限定的となりそうだ。
(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・8月消費者物価指数速報値(前年比予想:+2.1%、7月:+2.1%)
・18:00 ユーロ圏・7月失業率(予想:8.2%、6月:8.3%)
・21:00 南ア・7月貿易収支(予想:+52億ランド、6月:+120億ランド)
・22:45 米・8月シカゴ購買部協会景気指数(予想:63.0、7月:65.5)
・23:00 米・8月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:95.5、速報値:95.3)
新興国通貨安や米中貿易摩擦が嫌気され、安全通貨のドルや円に資金が流入する見通し。
一方、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で3カ国の最終合意に達すれば、円買いは縮小しそうだ。
前日からアルゼンチンペソやインドルピーなどの急激な下げが目立ち、安値圏で下げ渋っていたトルコリラも再び下落基調に振れるなど、新興国通貨安の再燃に警戒感が広がっている。
アルゼンチンペソは年初から対ドルで50%超減価。
同国政府は国際通貨基金(IMF)に支援を要請し、中銀は30日に緊急利上げに踏み切ったものの、ペソ安に歯止めがかからず、通貨危機を警戒した円買いに振れやすい。
一方、トランプ米大統領は中国からの輸入品に2000億ドル規模の制裁関税の発動を検討していることがわかった。
産業界からの意見聴取後、早期に実施する構え。
米中の通商対立激化で中国経済の減速が世界経済に波及すると懸念され、これも円買いを招く要因となっている。
ただ、本日発表された中国の製造業PMIは前回を上回り、アジア市場ではリスク回避的な円買いをやや弱めた。
今晩は、新興国通貨安や通商摩擦のなか、ドルと円が安全通貨として買われやすい地合いとなりそうだ。
注目のNAFTA再交渉でカナダと米国が合意に達し、通商摩擦が緩和される方向となれば円買いは縮小する見通し。
ドル・円に関しては、今週発表された米国の4-6月期国内総生産(GDP)改定値の予想外の上方修正が目先の利上げ継続方針を後押しし、ドルに買いが入るだろう。
ただ、米国3連休を控え取引は限定的となりそうだ。
(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・8月消費者物価指数速報値(前年比予想:+2.1%、7月:+2.1%)
・18:00 ユーロ圏・7月失業率(予想:8.2%、6月:8.3%)
・21:00 南ア・7月貿易収支(予想:+52億ランド、6月:+120億ランド)
・22:45 米・8月シカゴ購買部協会景気指数(予想:63.0、7月:65.5)
・23:00 米・8月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:95.5、速報値:95.3)