半導体銘柄の株価上昇が、米中貿易協議の進展がないことに対する懸念を相殺し、木曜日の株式市場はまちまちの結果となった。
ダウ平均株価は0.09%安、 S&P 500は0.14%高、 ナスダック総合指数は0.68%高となった。
半導体メーカーの好調な決算により、テクノロジーセクターは大きく上昇した。
半導体メーカーのザイリンクス(NASDAQ: XLNX)は、コンセンサス予想を上回る収益と見通しを発表したことで株価が18%以上上昇し、 フィラデルフィア半導体株指数も6%上昇した。ラムリサーチ(NASDAQ: LRCX)も売上・純利益ともに予想を上回ったが、テキサス・インスツルメンツ(NASDAQ: TXN)の結果はまちまちだった。
この半導体銘柄の株価上昇は、米中貿易協議に対する新たな懸念を相殺するのを助けた。
ロス商務長官はCNBCとのインタビューの中で、米中両国は依然として貿易上の問題を解決するまで「何マイルも離れている」と困難さを認めて、米中貿易交渉の進捗状況に関する最新情報を提供した。
貿易に関するこのニュースは、「中国との交渉は非常に順調」とドナルド・トランプ大統領が楽観的な見解を示してからそれほど時間がたっていない中でもたらされた。
3月1日までに合意ができなければ、アメリカは中国からの輸入品に対する関税を10%から25%に引き上げることになる。多くの米国企業が中国製品への関税はコスト上昇の要因としており、それが利益の圧縮となることから、数ヶ月にわたる貿易戦争は市場のセンチメントをリスクオンへと向かわせた。
国内問題では、上院が共和・民主両党の2つの予算案を否決したため、部分的な政府閉鎖は継続する予定だ。
民主党案は、57億ドルの国境を築く費用を含まずに政府を再開することを目指したもので、共和党案は、移民に対する法的保護の提供と壁建設費用を含むものだった。どちらの案も通過に必要な60票を確保できなかった。
企業のニュースでは、サウスウェスト航空(NYSE: LUV)、アメリカン航空(NASDAQ: AAL)、ジェットブルー航空(NASDAQ:JBLU)は、コンセンサスを上回る決算を発表し、それぞれ5%以上上昇した。
米国がベネズエラの原油輸出に対する制裁を検討していることが伝わり、世界の原油供給の抑制につながる可能性があるとの思惑が高まった。これにより米国の原油在庫の上昇は相殺されたため、エネルギーセクターは前日の下落から反発した。